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2024朝ドラ「虎に翼」感想!

最初から最後まで、ほぼ全部観たと思います。

おもしろかった!

ネタバレ注意です!


日本初の女性弁護士のお話

主人公は猪爪寅子(いのつめともこ)。

結婚後は苗字が佐田(さだ)になります。

寅子のモデルは、日本初の女性弁護士、三淵嘉子さん。

法律の世界、というとなんだか堅苦しそうなイメージがありましたが、主人公寅子のキャラクターの愛らしさもあって最後まで完走できました。

最終回の感想!


最後の方のシーンが印象的でした。

寅子たち行きつけの、寿司と和菓子の店「
笹竹(ささたけ)」での1シーンです。

最高裁判所の長官を勤めた後に引退した桂場(かつらば)が言います。

桂場「君のようなご婦人が特別だった時代は、もう、終わったんだな」

寅子「いつだって、私のような女はごまんといますよ。ただ時代がそれを許さず、特別にしただけです」

そうだよなぁ、そうなんだよなぁ、と沁みるセリフでした。

うまく言葉にできないのですが、勇気をもらえたような気持ちになりました。

寅ちゃんの好きなところ

主人公の寅ちゃん。

彼女の好きなところは、ずばり、失敗することもあるところ。です。

朝ドラに限らず、ドラマって、主人公が正しく描かれることが多いじゃないですか。なんとなく。なんとなくですよ。私観です。

でも、寅子はときどき、失敗するんです。

たとえば、一人娘優未(ゆみ)ちゃんへの接し方。

仕事で忙しい寅子は娘ちゃんになかなか構ってあげられず、さらに「いい子」でいることを、おそらく無意識のうちに押し付けてしまいます。

結果、娘との間に溝ができてしまい、修復に長い時間を要しました。

誰だって失敗することもうまくいかないこともあるよな、って思います。

でも、だからこそ寅子に親近感が沸きました。

好きな登場人物①花江ちゃん


花江(はなえ)ちゃん。

寅子の女学校時代の同級生であり、寅子の兄のお嫁さん。
だから寅子からみたら兄嫁、義理の姉になります。

猪爪家に嫁いできて、一緒に暮らしてるんですよね。

そして最終回ではすっかり、猪爪家の重鎮に。笑

花江ちゃんはとにかく、話し方がかわいいです。

話しはじめに「ン」がつくんですよね。

「ンもうー!」みたいな。かわいいです。

で、この花江ちゃん、かわいいだけじゃなくて本質を見抜いて導く力があります。

寅子の父がある事件に巻き込まれ、悪影響が及ばないよう縁切りの話を持ちかけられた際には「今考えるべきはそこじゃないです」とはっきり伝え、猪爪家の一員として戦います。

優未ちゃんと寅子の溝が深まったとき、間を取り持ってつないでいてくれていたのも花江ちゃんです。

猪爪家、佐田家が離れ離れにならなかったのは花江ちゃんのがんばりがあったからじゃないかなと思います。

だからイマジナリーであっても画面に花江ちゃんが出てくると安心します。笑

好きな登場人物②優三さん

優三(ゆうぞう)さん。

猪爪家の書生で、寅子の最初の夫です。

名前の通り、超やさしい。

法の勉強をしていて、寅子の「はて?」に根気よく答えてくれます。

緊張するとお腹を下す厄介な性質を抱えています。

猪爪家に家宅捜索が入った際、検察が猪爪家に土足で踏み入ろうとする際にこの性質にやられながらも「靴だけはどうか、脱いでいただきたい」と猪爪家の尊厳を守ろうとしてくれた男気、かっこよかったです。

あとはもう、戦争に、いかないでほしかった。これはもう、本当に。

出征前にまだ生まれたばかりの優未ちゃんを抱えて離せなかったシーンはそれはもうせつなかったです。

寅子との最後の変顔のやりとりも、変顔なのにすごく泣けてくる場面でした。

本当に、行かないでほしかった。

何度「優三さんが生きていたら!」と思ったことでしょう。

好きな登場人物③優未ちゃん


優未(ゆみ)ちゃん。

寅子の一人娘です。

私にも娘がいるので「娘と同じくらいだー!」と思っていたら、どんどん成長して大きくなっていきました。(ドラマなんだから当たり前ですよね…笑)

この子も弁護士になるのかな?と思っていたら、いつのまにか寄生虫の研究をする大学院生になり、そして辞め、最終回では再び寄生虫関係の雑誌編集をしているという。加えて、着付け教室とかも掛け持ちして働いています。

大学院をやめて世間一般の「ふつう」から外れてどうなるんだろう、と心配していたのですが、最後には好きなことを仕事にできていて心から「よかったねぇ!」の気持ちでいっぱいです。

これはたぶん、の話ですが、寅子が法を学ばずに当時の「ふつう」の概念で結婚していたら、たぶん優未ちゃんも同じような、主婦の道を歩んだんじゃないかな、と思うんです。

優未ちゃんが好きなことを好きに仕事にできるようになったのは、寅子がいたからなのではないかなぁと。

タイトルになっている「虎に翼」は、「ただでさえ強い力をもつ者に、さらに強い力が加わること」という意味があります。

主人公が「寅子」だから、寅子がもっと羽ばたける、みたいな意味があると思うんですが、虎子に翼を与えてもらった人たちもたくさんいたんじゃないかなと思います。

その筆頭が、たぶん、優未ちゃん。

主題歌「さよーなら、またいつか!」の2番が刺さる

「虎に翼」の主題歌「さよーなら、またいつか!」。
米津玄師さんの曲です。

これもすごくいい!

私は2番の歌詞が特に好きなんですよね。

したり顔で 触らないで 背中を殴りつける的外れ
人が宣う地獄の先にこそ わたしは春を見る

また最終回の話になるんですが、寅子の母が寅子に「地獄の道はどう?」と聞いて寅子が「最高!」と返すんですよね。

かつて、「結婚して家庭に入るのが女の幸せ」と考えていた寅子の母。それでも法の道に進みたかった寅子。

「あなたが進もうとしているのは地獄の道です。覚悟はあるの?」と確認し、ついに承諾する母。

地獄の道の先にこそ、春を見る。

2番の歌詞のここ、まさに寅子の人生だなって思ってました。

いつものオープニングは1番で終わってしまうので、最終回で2番も流れてきたときは感慨深かったです。

ドラマの中で聞けてよかったなぁ。

あと、もう少し語りたいです。

タイトルについて。

「さよーなら、またいつか!」
このタイトルがものすごくいい!って話。

「さようなら、またいつか」じゃないんですよね。

「さようなら」じゃなくて
「さよーなら」

「またいつか」じゃなくて
「またいつか!」

これがさすがだなと思います。

だって、「さようなら、またいつか」だと、なんだか、なんとなくしんみりしてしまいませんか?

「さよーなら、またいつか!」だったら、寅子が両手をブンブン振りながらはちゃめちゃな笑顔で叫んでいるのがイメージできませんか?

まさに朝ドラ「寅に翼」イメージそのままな感じがしていいなぁと思います。

あと、「さよーなら!」じゃなくて「またいつか!」っていうのもいいですよね。

「さよーなら!」で終わるんじゃなくて、この先忘れることがあるかもしれないけど、思い出す時も来るだろうし、受け継がれてこの先も続いていくんだなっていう、先が見える感じがします。

笹竹のあんこの味も受け継がれていくし、法律も、改正されながら続いていくものなんだよなぁと思いました。

いろいろ書きました。一気に書きました。笑
とにかく半年間、楽しかったです!
ありがとうございました!


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