坂本

ゆとり世代、一児の母です。 小説やエッセイなど書いていきたいです。

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マガジン

  • 【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[全6話]

    2024年、note創作大賞お仕事小説部門応募作品です。「仕事って何?」「恋愛って何?」地方精米メーカー5年目、26歳の大崎晴(おおさきはる)が抱える疑問たち。解決したり、しなかったり。初めて書いた小説です。

最近の記事

講評から学ぶ【2024創作大賞を終えて】

2024年の創作大賞が終わりましたね! 私は今回初めてお仕事小説部門に応募したのですが、箸にも棒にもひっかからずでした(泣笑) 受賞された方、おめでとうございます! また来年、がんばってみたいなと思います。 それで… 創作大賞を終えての各会社様からの講評を拝読したのですが、今後の創作のヒントになりそうなことがたくさん挙げられていたので、未来の私に向けてメモ程度にまとめておきたいと思います。 講評、いくつか抜粋 角川ホラー文庫様 「既視感」を覚えるものが多い…。書籍

    • あとがき「未来のために、食事を捨てる。」

      暗い…なんか重たいぞ、わたし。汗 ↑投稿後に読み直した素直な感想です。 執筆のきっかけ 「未来のためにできること」というテーマの投稿企画がある!ということで書いてみました。 私にとっての「未来」というと、自分のこと、ではなく、娘の方を考えてしまいます。 娘が生きるであろうこの先の未来。どんな大人になって、どんな人生を送るんだろう。 娘の未来のために、私ができることって、なんだろう? 考えみました。 貯金かな? 投資かな? 知育かな? いや、環境問題のことを考え

      • 2024朝ドラ「虎に翼」感想!

        最初から最後まで、ほぼ全部観たと思います。 おもしろかった! ネタバレ注意です! 日本初の女性弁護士のお話 主人公は猪爪寅子(いのつめともこ)。 結婚後は苗字が佐田(さだ)になります。 寅子のモデルは、日本初の女性弁護士、三淵嘉子さん。 法律の世界、というとなんだか堅苦しそうなイメージがありましたが、主人公寅子のキャラクターの愛らしさもあって最後まで完走できました。 最終回の感想! 最後の方のシーンが印象的でした。 寅子たち行きつけの、寿司と和菓子の店「

        • 未来のために、食事を捨てる。

          私には、幼い娘がいる。 本当に自分が生んだのかと疑うくらい、愛嬌たっぷりでかわいい我が子。 とてつもなくプリティでラブリーな彼女なのだが、 心配ごとがひとつ。 ごはんを全然、食べないのである。 離乳食のはじめは、わりと食べていた。でもある時からぱったりと食べなくなった。 食欲がないのか、味付けの問題なのか。 これはどうかな、あれはどうかなと試しては撃沈する日々。 だからほぼ毎日、食事を捨てている。 こんなことを書いたら、いろんな方面から怒られてしまいそうではある。SDGsとか

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        • 【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[全6話]
          7本

        記事

          あとがき「晴は疑問符抱えてる」

          あとがきです。 書いてみての感想、振り返りです。 「春は疑問符抱えてる」は、初めて執筆した小説です。 2024年の創作大賞、お仕事小説部門応募作です。 制作期間は、2ヶ月くらいですかね。 きっかけアウトプットできる趣味がほしかった 趣味は、読書と音楽鑑賞。 違う趣味もほしいな、アウトプット系だと感じも違っておもしろいかも、書いてみるのはどうだろう? ということで、小説を書いてみることに。 で、2023年、noteで「創作大賞」なるものがあると知ります。(どうやって

          あとがき「晴は疑問符抱えてる」

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[6終]算数、がわかりません

          1話はこちら↓ 5話(前回)↓ 実家。 就職を機に家を出てから、部屋のレイアウトはほぼ変わっていない。 6畳ほどの部屋に、シングルベッド、勉強机、本棚。机にも本棚にも、受験の参考書、大学教授たちの著書、レポートをまとめたファイルがぴっちりと収まっている。 「時間があるときに、片付けといてよ」 と、母はかれこれ5年、言い続けている。 確かに、社会人となった今では、不要なものばかりだけど。 アパートから実家までは、車で約30分。近くもなく遠くもない距離だから、とき

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[6終]算数、がわかりません

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[5]恋愛、がわかりません

          1話はこちら↓ 4話(前回)↓ 結婚と幸せは、イコールじゃない。 絶対、イコールじゃない。 と、私は思う。 「晴ちゃん、そろそろ、いい報告は聞けないもんかねぇ」 働き始めてから、おばあちゃんはやたらこう言うようになった。 おばあちゃん家は、実家の近く。近くだから、たまに寄る。 いい報告、とは結婚のことだ。 「部署が変わったんでしょう?前はほとんど女性だったみたいだけど、今は男性もいるんでしょう?」 「いるけど、既婚だね」 部長は既婚。森岡さんと菅沼くんは

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[5]恋愛、がわかりません

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[4]ふつう、がわかりません

          1話はこちら↓ 3話(前回)↓ 晴のアパートから、車で片道約1時間半の温泉街。 思い切って、旅行に来ている。 日帰りで。 1人で。 急な思いつきで旅に出られるのは、一人旅の醍醐味の一つだと思う。 ここは、山間の、温泉地。 そこを歩く、スーツ姿の晴。 晴が一人旅に出るときは、いつも仕事服だ。 一人旅の嫌だなと思うところのひとつは「あの人、1人なの?」と周りに思われてしまうこと。 そんなに他人のことを見てはいないと思うけど、なんか、嫌なんだよなぁ。 オシャ

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[4]ふつう、がわかりません

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[3]らしさ、がわかりません

          1話はこちら↓ 2話(前回)↓ 会社の会議室。 今日の午前中は、社員研修だ。 コマド精米は、研修が充実している方だと思う。 新入社員は、1年を通して社会人としてのマナーや電話応対といった研修を受けることになっている。4月は始めの2週間の午前中、5月からは隔週で月曜日の午前中。社内で行われるのがほとんどだが、たまに社外に出るものもある。1年目が終わると、3年、5年、10年、15年、とキリのいい年数で研修が入る。出世コースに乗るともっと多い。マネジメント研修やリーダー養

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[3]らしさ、がわかりません

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[2]働く、がわかりません

          1話はこちら↓ 義務教育が終われば、勉強から逃げられると思っていた。 けど、違った。中卒で社会に出るなんてほんのごくごく少数派。高校に進学するのがあたりまえだった。でも、中卒で働くとしても、やりたい仕事なんてなかったから、周りと同じように進学を選んだ。 同級生たちがいろんなパンフレットを見比べて、制服のかわいさや校則のゆるさ、ショッピングモールに近い、とかそれぞれの基準で選択肢を絞る中、そのほぼすべてに興味のなかった晴は、自分の偏差値で行けそうな安全圏の高校に入学した。

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[2]働く、がわかりません

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[1]何を信じればいいのか、わかりません

          クレジットカードが、止められた。 朝。 「緊急のご連絡」 大崎晴は、布団の中で一通のメールを見つめていた。 送り主は、クレジットカード会社。 いつもの利用料金のお知らせだ、と思っていたら違った。 「不正利用の疑いがあるため、お客様のクレジットカードを一時停止しております」 どういうこと? ピピピ、ピピピ… セットしていたアラームが鳴る。 とりあえず、起きないと。 迷惑メールだろうか。でも、本当のような気もするし、嘘のような気もする。 どっちなんだ? す

          【お仕事小説】晴は疑問符抱えてる[1]何を信じればいいのか、わかりません