くまのお友達
うちのくまにお友達ができました。
名前はジェフリーくんと言います。
これはお友達記念写真です。あぁめでたい。国を総じてお祝い申し上げたい。
右手におられますくまは、私の大親友くんです。
名前はくまです。私が一歳の時から家にいる、素敵なくまのぬいぐるみです。
私は元来ぬいぐるみ好きではありませんから、私の部屋にはくましかいません。一瞬クレーンゲームで取ったクリボーがいた時はあったけど、デカすぎて邪魔だったので弟にあげました。
妹はぬいぐるみが大好きです。妹のベッドにはぬいぐるみが置かれすぎて、妹が寝る空間がありません。なので、妹はぬいぐるみの上に寝ています。
それは愛していると言えるのだろうかと、いつも疑問に思っています。私はくまを踏み潰して寝ることはありません。
小さい頃は私もくまが居ないと寝れませんでした。
最近はそういうわけでも無いけれど、ベッドしか置くところがないのでいつもそこにいます。いつもそこにいるので、いつもそこにいるくまを眺めています。いつもそこに一人でいるので、寂しいかなと思って隣で寝ます。
そんなくまに。ついにお友達ができました。
名前はジェフリーくんと言います。
まさかの外人っ!?愛嬌のある目と星型の模様を持った、ジラフのジェフリーくんです。どこか安直さを感じてしまうのは私だけなのです。
ジェフリーくんには「TOYSRUS」と書いてあるタグがついています。既視感のあるロゴです。思えば、体に散っている星たちもトイザらスのロゴの中の星なのでしょう。安直さを感じてしまうのは私だけです。
そんなジェフリーくんは、なぜぬいぐるみ好きでは無い私の家にやってきたのでしょうか。
答えは簡単、先輩がプレゼントして下さったからです。
私の学校は女子校でありますので、「先輩大好き可愛い尊い愛が止まらん優しすぎてやばいえぐいガチ神キリストむしろイエス超えて父なる主あぁ共に神を讃美しようぞ」のような声が常に溢れています。
(そういえば私の通っている中学校はキリスト教の学校なので、毎朝礼拝をして、聖書の言葉を聞いてます。私はキリスト教に興味ないので礼拝は眠いですが、異文化として面白いところもあります。宗教に縋る人間の心情にも興味あるしね。)
今日私はそんな心情になりました。まじ先輩大好き。愛してる。素敵すぎる。先輩大好き可愛い尊い愛が止まらん優しすぎてやばいえぐいガチ神キリストむしろイエス超えて父なる主あぁ共に神を讃美しようぞ。
えぇ、うちの学校の生徒が言うことは言い得て妙です。誰か一緒に讃美歌を歌いましょう。
詳細で言えば、文化祭実行委員会の高2の方が、引退式のようなもので部門のそれぞれの後輩にプレゼントして下さったのです。後輩からは高1の方がアルバムを製作して下さり、ささやかなプレゼントと共にお贈りしました。幸せな空間。素敵な時間。昼飯は食べて無いけど何も気にしない。私は幸せで満腹なのです。
1委員1ジェフリー。
なんて優しい世界なのでしょう。一緒に沢山の仕事をした同輩のKちゃんも、講堂で一緒に受験生を捌いたT先輩やO先輩も、家にジェフリーくんがいるのです。
そんな素敵なプレゼントのぬいぐるみですから、くまも喜んでいるに決まっています。
ジェフリーくんだって、ベッド以外にいる場所は無いでしょう。私の部屋は広く無いので。
だから、しょうがないから、仕方なく、私のベッドに居させてあげましょう。
ずっと大切にします。
素敵なプレゼントと素敵な時間を、ありがとうございました。
今までたくさんの格好いい背中を見せてくれて、ありがとうございました。
私はまだ来年文実やるかどうか決めていないけれど、大好きな先輩方の背中を追いかけても良いでしょうか。
クソみたいなシステムの学校だけれど、生徒に反逆権利があると信じて、大好きな文化祭を、全力で創り上げても良いのでしょうか。
私にそんな時間はあるのでしょうか。
考えなければいけないことは山積みですが、二つの小さくて愛しい癒しと共に、今日は寝ることにしました。
優しくて、良い夢観れる気がします。
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