ほんとだったわ💓いちゃりばちょーでぃー🌺
沖縄は、いつも人気の旅行先。
ハイサイ、メンソーレなどの方言はよく知られているが、イチャリバチョーデーって、聞いたことあるでしょうか?
行き会えば、もう兄弟ですよ、という、琉球の助け合い文化を顕わす言葉、と知ってはいた。
さて、もうだーいぶ前の話になるが、
当時、私は西表島でカヤックを漕ぎながら、早朝に川にポチャンと落花する、サガリバナを見たい!と熱望していて、ひとり参加できる、丁度いい現地ツアーに申し込み、ワクワクしていた。
暦通りの週末を利用して、羽田と石垣を一泊弾丸で往復する予定で航空券も予約。待ちに待った旅に出発した。
その現地ツアーは早朝のサガリバナツアーと西表島での宿泊がセットになっており、石垣島離島フェリーターミナルの、八重山観光フェリーカウンターで受付する手順になっていた。
お願いしまーす、と印刷してきた予約書を提示すると、お姉さんが固まってしまった。
「少々お待ちください」と言って、後方デスクの上司らしき方とヒソヒソ相談している。
ん?なんだろうね?
この時点でも私はなーんの心配もしていなかったが、上司の方がカウンターに来て私に説明するには、私の現地ツアー予約は明日の分だという。
「え?今晩西表島に泊まって明日の朝ツアーじゃないんですか?」と、鳩に豆鉄炮状態できくと、今でもよく理解できてないけど、ツアー出発がまだ朝暗い時間なため、出発日の選択を間違えて申し込んだらしい、ということは理解できた。
上司のお兄さんは続ける。
「明日泊まって、翌朝のツアーには参加できますか?」
「明日はもう東京に帰るんです… 」
私はようやく、やっちまった〜という思いと、じゃあ、どうしよう。と頭がグルグルしてきた。
お兄さんは、あまり困った顔もせず、
「ちょっとお待ちくださいね〜」と、電話をかけだしだ。
何本かの電話のあと、
「ツアーも宿も、空きがあったので変更できました。」と、にっこり。
私はもう取り乱して喜び、お兄さんが仏様に見えた。そして、あ!これってイチャリバチョーデーかな!とそのフレーズが脳内でネオンサインのように瞬いた。
キャンセル料も、予約のやり直しも求められず、
私はボーっとした頭のまま売店に行き、2Lのお茶を何本か買い、せめてもの御礼としてお渡しした。これが、もし東京なら、お客様、今回は特別ですよ、とか、変更手数料が、とかあったかもしれない、と思った。
その時の対応には恩に着せるような空気は一切なく、とても自然だった。文化として根付いてる感じ。
旅の序盤で琉球の情けを知り、その後のサガリバナツアーも、お宿でも、最高に楽しい旅になった。旅では、土地土地の気質、文化を感じることができる。国内だから同じかな?というマインドセットを軽々と壊してくれる。
だから、旅はやめられない。