義援金?寄附金?支援金?被災地のためにできる支援3種類の違いを整理します
(冒頭のイラストは、穴水町出身のデザイナー・竹野順子さんの作品です)
2024年1月1日に起きた能登半島に、全国から支援をいただいています。現地で毎日、各地の車両や支援してくださる方に感謝し勇気づけられています。読者の方の中にも、何かの支援をしたいと考えてくださっている方がいるかもしれません。ありがとうございます。
現地の状況とボランティアの受け入れ
現在の被災地では、上下水道が復旧しておらず宿泊場所も不足しています。現地へ入る一般ボランティアの方の力を、最大限にお借りするのはもう少しあとになりそうです。
道路事情も悪く、金沢市からのアクセスは片側通行の仮復旧箇所が多いです。通常なら片道2時間で行けるところ、現状では倍近くの時間がかかっています。特にお休みの日は渋滞が発生してさらに時間がかかりますのでお気をつけください。私は経験がありませんが、渋滞は首都高並みという方もいます。
義援金や支援金でのご支援
被災地の状況が悪いため、義援金や支援金などでご支援いただいている場合が多くなっています。本当にありがとうございます。一例は次のとおりです。
金銭でのご支援には、次の3種類があります。
義援金
寄附金
支援金
簡潔に違いをお伝えしますので、検討いただける場合には参考になれば幸いです。
1.義援金
義援金とは、自治体や日本赤十字社などの公的機関が募集し、対象者に配分されるものです。自治体の場合、委員会で配分割合や方法を決めます。対象が広くなりますが、受け取るまでに時間がかかるのが特徴です。
義援金を受け取った被災者は、課税されません。
2.寄附金
寄附金は、公的機関やNPO、公益社団法人などに金銭などを送ることです。使途が明記されていることが多いので、何に使われるか安心感があります。
税制上の優遇措置を受けている法人に対しては、寄附金控除が認められるので、寄附される側にもメリットがあります。
自治体のふるさと納税などもこれに該当します。
3.支援金
支援金の定義は明確ではありませんが、義援金や寄附金を除いたものを指すことがあります。
クラウドファンディングや個人や法人の金融機関の口座へ直接振り込むものがあります。ただし、寄附金控除のように、寄附した方や受け取る人に税制上の優遇措置はありません。
支援金を受け取る側は、事業所得として課税される場合があります。
クラウドファンディングのサイトで募集されているものは、事業報告が充実していて安心して支援できるものがあります。
息の長いご支援をお願いします
現地では倒壊した家屋が残されたままで、避難所で生活されている方も多数います。上下水道や道路などのライフラインの復旧も緒についたばかりです。何年もかかる復旧復興となります。
日に日に震災に関する報道も減っていますが、現地の復旧状況はゆっくりです。無理なく長く支援をいただければうれしいです。よろしくお願いいたします。
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