続・財政課は万能か
地方自治体ではエースが集う部署。
それが財政課だ。
だいぶ前に、そんな雲上人に反旗を翻す記事を書いた。
いや、本当は、職員や住民に財政リテラシーを広めるには財政課任せじゃダメだよね、という趣旨だった。
そんな絶対的エースに事件が起こったらしい。
まあ、抑えのエースだってたまには打たれるよね。
だって人間だもの。
ことは議会の指摘により顕在化したそうで、これはこれでファインプレーだ。素通りじゃなくてチェック機能が機能することは素晴らしい。
しかし、私が問題だと思うのは、内部統制は機能していたか、ということ。
「内部統制の重大な不備は認められない」と記述されていた。
内部統制について簡単に触れておく。
まず地方自治体は首長部局(教育委員会部局)と議会、監査部局は独立しているとされている。
内部監査は、首長部局(市なら市長部局)が自主的に点検して間違いや問題の起こらない体制を整備して、実際にそれが機能していますよ、ということ。
その上で、監査委員が本当に機能しているかチェックし、さらに議会が外部の目線でチェックするという体制になっているのだ。
つまり、内部でチェックしきれていないものを、監査も見逃して、やっと議会の段階でチェックできたということなのだ。
これがなぜファインプレーかというと、議会を構成する議員は地方財務の実務には詳しくないのである。まあ、財政課経験がなければ、自治体職員でもできるはずがない。それなのに、議員が気づいて、委員会で取り上げたということは素晴らしいことなのだ。なぜ気づいたのか、この辺の事情は全くわからないのだが。
ということで、猿も木から落ちる、で終わるのではなくて、ミスが起きない環境を整備すること、起きてもすぐチェックできるようにすることは、自治体に限らず民間でも大切なことなのだ。
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