「言葉の力」を過信するな
この言葉の重みはなんでしょう。
今回も手に取った書籍から、巻末に驚いてしまいました。
最近連続してますが、流行の手法なのでしょうか。
こんなに文章読本に驚かされるなんて。
今回読んだ本はこちら
中身はとっても分かりやすく構成されていて気軽に読むことができます。
検索エンジンの上位に表示されるための考え方が書かれていますが、文章術としてももっともなことばかりで納得してしまいました。
読まれやすい文章で大事なこと
文章には次の2点が重要であると書かれています。
システム1 文章のわかりやすさ
システム2 論理が破綻していないこと
ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンがシステム1・システム2と呼んでいることから引用されているそうです。
https://uxdaystokyo.com/articles/glossary/system1-system2/
驚きの原因はこれです
本の中で散々、検索エンジンで上位に表示され注目される書き方とはとか、読みやすい文章のノウハウは何かとか述べておいて、最後のオチは冒頭のこれです。
「言葉の力」を過信するな
いくら秀逸な文章で書いても伝わらない場合があります。
極端な例で言えは、日本語のできない外国人相手だったら、文章で温泉の良さを伝えるのは無理。そこで主人公が言い放ちます。
言葉で表現できないものは、
言葉以外で表現すべきなのだ。
なんということでしょう。
ライティングの本なのに、文章には限界があるからその他の手段でしか伝わらないこともあると。
どんなに美しく着飾っても中身が伴わなければ人間的な魅力はない。
人間に例えるとこんな感じでしょうか。
ライターは文章だけにこだわるのではなく、どうすればうまく伝わるのか、真剣に向き合わなければならないと説いている気がします。
具体的な手段は様々でしょう。
この本ではそれが「音楽」となっていました。
まずは熱い思いが大事なんだと思います。
職業ライティングでそんな暇ないよ、と想像しがちですが、ラーターの方は限られた制約の中で、精一杯の効果を出そうとしています。
その心意気にやられました。
目先の技術に固執するのではなく、制約の中で自分のできる最大限の表現をしていきたい。
そんな本でした。