夕方5時のチャイムが聞こえる
ボンチノタミ、ジョーカーです。
夕方5時のチャイム、日本全国どこに住んでいても、ほとんどの方が毎日聞いていることかと思います。
『夕焼け小焼け』『ふるさと』『遠き山に日は落ちて』など、定番曲はいくつかあると思いますが、山梨県甲府市では3年ほど前から『甲府市の歌』が流れるようになりました。
『甲府市の歌』
正直、ほとんどの山梨県民、甲府市民がこの曲を知らなかったと思います。わたしも全く知らなかった県民のひとりです。
が、勤め先である甲府市にいると、この5時のチャイムが毎日聞こえてきます。毎日聞くというのは恐ろしいもので、わたしはすっかりそのメロディを覚えてしまいました。
検索してみたところ、合唱バージョンがYou Tubeにありました。
これです。
チャイムが変わったのは令和元年10月。
もともと『ふるさと』だったのですが、突然この『甲府市の歌』に変わりました。
市政施行130周年を記念し、チャイムを変更したそうです。
行事などで歌われていたそうですが、甲府市育ちではないわたしには馴染みがありません。
もしかして甲府市出身の人たちはよく知っている歌だったんだろうか。そうだとすると、ほとんどの甲府市民が知らないとか偉そうなこと言ってすいませんでした。
富士吉田市とフジファブリック
山梨県の夕方5時のチャイムといえば、有名なのは富士吉田市でしょうか。
7月になると、フジファブリックの『若者のすべて』のメロディが夕方のチャイムとして市内に流れます。
この曲の歌詞に「夕方5時のチャイム」という言葉が出てくるので、ちょうどその部分から流れるようになっています。
フジファブリックのボーカルであった富士吉田市出身の故・志村正彦さんの誕生日である7月10日前後には、毎年期間限定でこのチャイムに変更され、今でも毎年ファンの方が訪れます。
また、志村さんの命日である12月24日にはフジファブリックの『茜色の夕日』が流れるといった取り組みもされています。
そもそも夕方のチャイムは、防災無線の定期的な動作確認のために毎日流しているものなので、実際のところ、曲は何を流しても構わないんでしょうね。
もちろん、フジファブリックのように現在も活動しているアーティストの曲などを流す場合には、レコード会社や所属事務所、アーティストご本人の許可や協力が必要不可欠となるのでしょうが。
毎日そこにあるもの
自分の住んでいる地域以外で夕方5時を迎えたとき、普段と違うメロディーを聞くと、なんだかとても新鮮な気持ちになります。そしてちょっと物悲しくなる。
以前、旅先の夕暮れ時はノスタルジックな気分になる、という内容を書きました。そのときチャイムの話には触れなかったのですが(意外と旅先だと聞こえないことも多い)このチャイムもノスタルジーを感じさせるもののひとつだと思います。
▼そのときの話はこちら
地域によっては夏(7月〜9月頃)は夕方5時ではなく6時に流れるところもありますね。
甲府市も、夏の時期は夕方6時に流れています。
毎日何気なく耳にするチャイム。そこに暮らす人々の生活の一部として溶け込む音。
馴染みのなかった『甲府市の歌』も、そうしてすっかりわたしたちの生活に溶け込んでいったのです。