マイナスからの出発の方が着地点は遠いはず
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コンテストの賞に選ばれないことは、珍しいことじゃない
一度や二度、または数回、落ちたくらいで諦める軟弱な精神なら、一生、文学賞に縁はないかもしれません
何十年と追いかけて思うことは、人の心を奪ってしまうような文章を書ける人になることの方に意味があるんじゃないかと
5年前の芥川賞、直木賞作家と、受賞した書籍を思い出せますか
私はコアな文学賞受賞フリークや、無類の読書好きでなければ、答えられないと思う
もちろん文学賞を獲る名誉は、文章を書く者にとっては「口から手が出る」ほどの栄光に感じるけれど、私が思い出すのは不思議とそんな本じゃない
宮沢賢治も、太宰治も、三島由紀夫も、芥川賞受賞者ではないけれど、私たちが知っている賞を取った誰よりも読まれていて、重版を続けている
それって、その人の作品のファンが多くて、時代に関係ない求心力を持つ文章だからでしょう
だから、文学賞は諦める必要なんかない
それを諦めていない人は、文章がよくなる
(と信じている)
「文学賞は目指してない」って豪語しながらnoteで書いてたって、全然、笑えない
じゃあ、日記を公開しているんですか
って話で
そういう人の記事を駄文とは言わないけれど、賞を取ってやろうとしている人の文章や言葉選びは、そうでない人より輝いてみえる
カッコ悪いのは、取れもしない文学賞やコンテストを目指さないことを明言して書いていること
そういうの、書く必要があるのだろうか
ただの高みを目指していない言い訳の予防線じゃないだろうか
何度も落ちて心がいたんだ人は、ずっと書き続けられるし、文章でひとを喜ばせる力がある
助走が長ければ長いほど、高く高く飛んで着地できる気がするの
これは、賞を取れないで燻っている私の自論