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佐倉里山大学 開校
2024年6月8日、いよいよ開校しました佐倉里山大学。佐倉里山自然公園等、里山の維持管理、活用などを担う人材の養成を目的にしています。
募集15名のところに32名も応募。どうしようかという話になったのですが、せっかくみんな関心をもってくれているだからと全員の入学を認めることになりました。
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(出所)https://www.city.sakura.lg.jp/material/files/group/44/03_satoyama_map_kaitei.pdf
自己紹介では、入学生の皆さん、熱心に自分の経験や里山大学への期待などを話すので長くなりがち(笑)。進行の都合上、途中から司会者がひとり一分でとお願いしました。
入学生の中では70代男性の集団がやっぱり多くて全体の1/3を占めるのですが、30代、40代の方もいます。そして女性の受講者も8名。里山経験のない方も、ベテランもいて、いろいろ多様性のあるメンバーが集まりました。
でも、講師の立場からすると大変です。座学はどこのレベルに講義の内容をもっていくか悩ましいですし、実習では人数が多すぎて~汗。
私が担当する来年1月のプログラムも、計画していた玉切り体験のやり方を考えないと当日、カオス状態になってしまいそうです。う~ん。
初日は開校式のあと、東京情報大学名誉教授の原副学長から「里山大学の意義と目的」についてガイダンスがありました。そして、佐倉市都市部公園緑地課の包國氏の「佐倉里山自然公園グリーンインフラアクションプランについて」と、原氏の「佐倉の里山と生物相の特徴」の講義と続きました。
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すべてわかっていることを「勉強」するのではなく、自ら修めていく姿勢も求められます。
全部の内容はとてもお伝えできませんが、一部をご紹介します。なお、講義の内容を正確に把握できていないところがあるかもしれません。文責は私にあります。
「里山大学の意義と目的」
・佐倉でも里山が危ういが、里山に関わる人たちのネットワークと佐倉市みどりの基本計画に謳った将来像と森林環境税。「天地人」と天の時、地の利、人の和がそろった「今」しか、里山大学開校の機はない。
・里山守人として里山の管理士(草を刈ったり、木を切る)であるだけでなく、里山の診断士、インタプリター(里山の伝道士)、デザイナー(未来の景色の設計士)、クリエーター(新たな里山文化の創造士)だったりと各々が役割を担ってほしい。
・究極の目的は「里山ウェルビーイング」の実現。つまり、自分、仲間、生き物たちがそれぞれ里山で「幸福」であること。また、そうした里山を次の世代につなげること。
「グリーンインフラアクションプラン」
・佐倉里山自然公園整備基本構想では、基本方針としてみどりの保全、活用、共創を掲げ、公園の活用ゾーンについては市が土地を購入。
(佐倉里山大学もこの基本構想の中の施策として実施されるとの位置づけ)
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・国土交通省「先進的グリーンインフラモデル形成支援」施策で昨年6月、佐倉市が重点支援団体に選定された。国土交通省、コンサルタントなど専門家の派遣を受け、グリーンインフラの推進を目指す。
具体的には基本方針の下の具体的なアクションプランの作成と協議会の設置を実施。
「佐倉の里山と生物相の特徴」
・生業としての農林業が営まれなくなったが、現代の里山は、保全や活用の観点から様々な団体の人が関わりをもって活動する現代の入会地(共有地)としてとらえることができる。
・里山で生物たちはつながって生きている。クマガイソウを受粉させられるのは2種類のマルハナバチだけ。クマガイソウを守るためには、マルハナバチの生活圏の環境をどう守るかを考えないといけない。
・里山は人が関わって成立している。人の手が入らないとコナラ(落葉広葉樹)の雑木林は、極相(植物遷移の終点)として常緑のスダジイの林(照葉樹林)に変化していってしまう。
最後に原氏の好きな「正しい自然観は正しい人生観につながる」という言葉の紹介がありました。
佐倉里山自然公園の整備計画がまとまるまでには紆余曲折があったと耳にしたこともありましたが、詳しく知りません。
いろいろな方の努力でようやく開校した里山大学の運営に、ご縁があって関わることになりましたので、スタッフの一員として貢献できればと思っています。
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また、自分にとっても、チェーンソー講師としてステップアップのいい機会です。次の世代のチェーンソーマンを育てることができれば嬉しいです。