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東京都現代美術館:石岡瑛子展に行ってきました

清澄白河の東京都現代美術館で開催中の、「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」展に行ってきました。

恥ずかしながら石岡瑛子という名前を知らなかったのですが、資生堂のポスターから始まり、パルコ、大阪万博などのポスターデザイン、ニューヨークでの映画や舞台の衣装デザインを手がけ、最近では北京オリンピックの開会式衣装デザインまで、国際的に活躍されためちゃめちゃすごいデザイナー、アートディレクターの方です。

ポスターの謎の怪物のデッサンらしきもの(展示見て知りましたが映画ドラキュラの衣装デッサンでした)が不気味なので、食指が鈍かったのですが、こちらの記事を読んで俄然興味が沸き、思い立って行って参りました。

比類ない熱量、「少数者」としての自負 石岡瑛子展が開幕 東京都現代美術館 – 美術展ナビ
https://artexhibition.jp/topics/news/20201118-AEJ323410/

展示最初の資生堂ポスターは、力強い女性像を表現したビジュアルとコピーで、一目で何を表現したいか分かる作品でした。当時はとても斬新な表現だったようで、ポスターが相次いで盗まれる等社会現象になった…と書いてある。
その後に続く数々の作品も、新しかったり、挑戦的でありながらも、ずっと最初に感じた自立した女性、という一つの芯が通ったような印象で、作り手の意思が強く表れているというか、デザインの仕事を通して、こういうこと出来るんだなという感動があり。
ニューヨークに拠点を移してから手掛けたという三島由紀夫の映画、忠臣蔵の舞台は、海外に対し日本・アジアを表現したい、伝えたいという熱量が伝わる作品でした。映像資料や衣装の展示も豊富で、見ごたえ満点。

前半の展示空間では、ずっと肉声のインタビュー音声が流れているのですが、Timeless(時代に左右されないこと)が重要、という話が聞こえてきて、1960~80年代の作品でも、確かに全く色褪せていないことに気づきます。というか、そんなに昔のものという気がしない。
展示の最後の方で、「仕事をしているというよりは、ずっと創造の旅を続けている感覚」というインタビュー時の発言が、生き様を表しているというか、格好良いなあと素直に憧れた。

自分にとって、生涯表現したいもの、世に伝えたいことって何だろうか…と思いながら、帰路につきます。私もそんな仕事がしたい。

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