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ブータン映画『お坊さまと鉄砲』(4)プロット
前談が長くなりましたが。
今回は『お坊さまと鉄砲』のプロットを見ていきたいと思います。
3. 『お坊さまと鉄砲』のプロット
The kingdom of Bhutan, 2006.
Change is coming.
Television and internet have finally arrived,
And now the King gives the greatest gift of all…
The people can choose their own leader.
But the people have never lived under a democratic system,
And it is now up to the government to reach them how…
2006年、ブータン王国
変化が訪れている
テレビとインターネットがついに登場し
今、国王は最大の贈り物をする…
国民は自分たちで自分たちのリーダーを選ぶことができるのである
しかし、国民は民主的な制度で生活したことがない、
そして今、国民にどのように届くかは政府次第である…
ブータンでは、2006年に第4代国王が退位し、2008年の総選挙を経て、王政から立憲君主制への移行が進められました。政府は、国民に「選挙」の仕組みを教えるために、総選挙に先だつ2006年に、模擬選挙(mock election)を行い、全国に選挙委員を派遣します。
物語は、ウラのひなびた山村から始まります。
山頂近くの岩陰の小屋で瞑想修行に励む高僧は、テレビを通じて、模擬選挙の実施を知ります。そして、世話係の若い僧侶に、模擬選挙が開催される満月の日までに、天変地異を抑えるため、2丁の銃を用意するよう命じます。
模擬選挙の準備が進むウラ村に、なぞの米国人男性が現れます。
男性は銃コレクターで、南北戦争時代のごく希少な銃を目当てにやってきました。
米国人男性は、ウラ出身の案内人に連れられて、銃の持ち主である老人を訪れますが、先にやってきていた若い僧侶に頼まれて、高僧へ銃を寄進していました。
そこで、案内人は、どうにか銃を手に入れさせようと、僧侶に駆け引きを仕掛けます。
一方、選挙委員たちが村人たちに教示する「選挙活動」は、支持の異なる相手を敵とみなし、互いに罵り合うシミュレーションでした。西欧流の、選挙によって徐々に生活や人間関係が分断されていく村人たちは、「選挙がやってくる前、私たち家族は幸福でした」「民主主義とはなぜこんなに乱暴なんですか」と懐疑心を抱きはじめます。
最終日となる満月の日に、さまざまな出来事は、高僧の主催で行われた仏塔の建立式でひとつにまとまり、大円団を迎えます。
(つづけられるかぎりつづけたいです)