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「原広司 建築に何が可能か-有孔体と浮遊の思想の55年-」展@湯島

国立近現代建築資料館にて。


『集落の旅』とか『集落の教え100』とか、学生時代に熟読した世代としては、思想家、著作家としての原先生にもつよくひかれます。


先月の朝日新聞で、二週間あまり連載されていたた「語るー人生の贈り物」を、毎朝、楽しみにしていました。

展覧会タイトルとなった、原先生の初期著作『建築に何が可能か』のタイトルが、サルトルの『文学に何が可能か』に影響を受けていたこと、仕立て屋の息子として川崎に生まれ、日本全体が貧しかった敗戦期に飯田で少年時代をすごし、同級の野球少年との出会いだとか、苦学して東大に学び、知性と才覚で頭角をあらわした道行きなどなど、人間としての原先生の建築家になる以前の半生がいろこく語られる記事でした。

「有孔体」と「浮遊」の風通しのよさに春を感じます。色で言えば桃色や水色のような、光と影を透かす色面というか(かってなイメージです)。


展示の前後に、天神様の梅まつりにより、甘酒ではなく、合格祈願の五角箸を求めました。

天麩羅屋が閉まっていて痛恨、親子丼とあんみつを食べて帰りました。
湯島は老舗が多くて、腹と心を満たしてくれます。

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