《聖母十五玄義図》
『聖母像の到来』
若桑みどり著
聖母サンタマリアについて、大変参考になる文献を見つけました。
私は、昨年12月に生月島で、解散した組のかくれキリシタンの元オヤジ役の方から、最後の対面とお堂で、撮らせていただいた、絹に描かれたお掛け絵の原型が、《聖母十五玄義図》に描かれている一部と同じであることに、関心を持ちました。《聖母十五玄義図》は、日本に所蔵があります。
また、マリア像信仰については、イエズス会によって、世界布教のために、聖母像が、モデルに決定されたようです。これは、ローマのサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂(https://www.basilicasantamariamaggiore.va/it.html)の《聖ルカの聖母》がモデルのようです。本書に記載。
ローマに行ったことがないので、実物の図像は分からないのですが、調べると他の美術史の文献に写真があると思います。色々確認してみないと。西洋美術史も、履修をしていたので、特にイタリアのジョットについては、在学中は調べていました。
そして、マリアが持っているのは、かくれのかたは、ツバキといっていたけど、これは薔薇でした。ロザリオは、元々は薔薇の花輪を意味します。そして、イエスが持っている地球儀も、原型と変わりがありませんでした。
生月のかくれキリシタンのかたは、こうしたキリスト教の布教の歴史は、恐らく分からないと思いますが(西洋の信仰が受け継がれてはいないので)、こうして世界布教の信仰は伝わっていることは、間違いがないと思いました。
因みに、ヤン・ファン・エイクも《聖母を描く聖ルカ》を描いている。ボストン美術館所蔵。