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魔の山 第七章「トゥエンティー・ワン」

第七章「トゥエンティー・ワン」・・・ペーペルコルンという人物の掘り下げ

最初、ガラス扉を閉める音からの反感から、ショーシャ夫人を知り、再度現れたショーシャ夫人にも、その音を待ち望んでいたが、ペーペルコルンの登場で、それが遮られてしまう。彼がショーシャ夫人の後に入ってくるようになったからである。そのペーペルコルンという人物を、恋敵、仇敵という目で、苦々しく遠くから観察していたカストルプだったが、またしても、反感が覆されることになる。
ショーシャ夫人の「おいとこさんはどうなさったの、ムッシュ」という問い掛けから、「君」という二人称代名詞(なんという口のきき方)、そしてその会話に割り込んでくる、ペーペルコルン。そして、ペーペルコルンから、「君・ぼくでおつきあい」と言われる「お若い方」カストルプ。
ペーペルコルンの呼びかけで始まった「トゥエンティー・ワン」等のゲーム(賭け事)パーティ、多くの人を巻き込んで、ペーペルコルンの「人物」(人を服従心の限度を超えて奉仕的感情に没入させてしまうような)が明らかになる。ぶどう酒、たばこ、辛口のシャンパン、人生の古典的賜物など、比喩するものは・・・
「接吻したまえ」の命令、それをいなすカストルプ。
「トゥエンティー・ワン」というタイトルは、何かの暗示か?

僕は、「カリスマ」の圧倒的存在感を感じるのであるが・・・
自分の父親もこのタイプ(規模は小)かと思うので、ある意味、自分はアンチ(反発 もしかしてエディプスコンプレックス?)かつサブ(補助)なのですが・・・
全体主義政治家のカリカチュアとも

こういう人物、どう評価しますか? あなたの周りにいますか?
あなたは、その人にどう接しますか?

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