Chiaki Hayashi

「ロフトワーク」共同創業者。「飛騨の森でクマは踊る」会長。 2020年から、ピジョンと…

Chiaki Hayashi

「ロフトワーク」共同創業者。「飛騨の森でクマは踊る」会長。 2020年から、ピジョンと弥生の社外取締役もつとめています。 2021年、年間百冊に挑戦します。

マガジン

  • 百冊挑戦

    • 42本

    2021年の一年で、読んだ本を百冊挑戦しようというグループです。 今田素子、山崎亮、嶋田洋平、筧裕介、林千晶の5人で挑戦します。

最近の記事

はじめに ーどうして料理を教わるのか編

昨年の暮れ、青森に郷土料理を食べにいく機会があった。青森の郷土料理には「津軽伝承料理」と言われる由緒正しいレシピがあって、津軽地方のお母さんたちが「アカツキの会」を結成し、グループで継承しているもの。私は、そこで伝承料理を教わりながら自分たちでも「風丸食堂」というも開いている若手の女性2人にご馳走になった。 那須のズンダ和え、胡瓜とミョウガと餅米の「すしこ」(和物の一種)、名物イカメンチ、そしてホッケの飯ずし(いいずし)。地元でとれる食材で、色合い、味わい、心のこもった丁寧

    • 11-12月 お薦めの本

      あっという間に一年が経ってしまった!!なんてこった。 「毎月、読んだ本をNOTEで紹介するんだ♪」なんて浮かれて想像していた日が嘘のよう。NOTEで紹介するのが、こんなにストレスが多いなんて知りませんでした(定期的に文章を書ける人、本当に尊敬します)。 それでも、本は読みました。 10月からコロナも随分収まったためか、月5-6回のペースで日本国内を忙しく飛び回っていました。旭川(北海道)、八戸(青森)、秋田、遠野(岩手)、富山、福井、飛騨、会津、埼玉、富士吉田、京都、大

      • 9月のお薦め本

        9月末に訪れた東北では、もう稲刈りが終わり、ところどころで昔ながらの稲架(はさ)掛けが行われていました。 改めて、今年の夏はあっという間に過ぎた気もしますが、気持ちが予想以上に揺れ動き、想像以上に長かった気もします。ドキドキしたり、ズーンと辛くなったり、どうしてもアップダウンが激しい中で、心の支えになってくれたのが「読書」という習慣でした。 本を読む。そのことによって、心をニュートラルに戻す。 これは、こうして書いている以上に効果がありました。改めて、百冊挑戦を始めてい

        • 7-8月のお薦め本

          夏のにぎわいと胸の揺さぶりに身を任せていたら、あっという間に8月も終わりに。7月の振り返りすら書けておらず、不摂生を深く反省しつつ、夏に読み漁った本を並べてみることにします。 人を、どう観察するか。 街を、どう観察するか。 そんなことに興味をもっていました。フランスの有名な庭師 ジル・クレマン氏の『動いている庭』や、知る人ぞ知る(文化系の人に人気のある)岸政彦さんの『マンゴーと手榴弾 生活史の理論』など、印象に残る本がありました。 さて、それでは7-8月に読んだ本を記

        はじめに ーどうして料理を教わるのか編

        マガジン

        • 百冊挑戦
          42本

        記事

          6月のお薦め本

          百冊挑戦を始めて、あっという間に半年が経ちました。 本を読む。それは多くの人が普通に行っていることだと思うけれど、「百冊」という数字目標を設定することで、逆に、普段から「読むペース」がつくれるというのは、やってみて感じたことです。「読まないと」とプレッシャーに感じるかと思っていたけれど、それは思っていたよりなく(まあ、100冊いかなくても罰金とられるわけではないので笑)、毎晩、寝る前に本を読む習慣ができたのは、とても気持ちいいです。 また、たくさん読もうと気持ちがオープン

          6月のお薦め本

          4月のお薦め本

          今月は「アタリ月」だった。読む本、読む本、すごく面白くて、「百冊挑戦をやってよかった」とつくづく実感した一ヶ月だった。 中でも、小説で心を掴まれるものが多かった。「小説」は幅広い分類で、事実ではないものは「じゃあ小説?」となりがちだと思う。でも私が心惹かれたのは、現実を精緻に調べ、ルポタージュとも思える綿密な描写で、まるで「事実以上に真実」なのではないかと思わせる作品だった。 村上春樹が、「目に見えるものが、ほんとうのものとは限らない」といい、小説しか書かない理由が、少し

          4月のお薦め本

          2021年3月のお薦め本

          一ヶ月が経つのが早い。あっという間ではないか。1ヶ月に読んだ本を紹介するこのNOTEも、始めたばかりのつもりが気がつくと3回目になっている。 でも、本を読まなかったかというと、そんなことはない。同じく「百冊挑戦」を試みている山崎亮さんや筧さんと、同じペースでは読んでいるはず。 というか、実はこの歳になって読書にはまっているのだ。 気に入った本があったら、同じ作家の本を続けて選ぶことができる。例えば、村上春樹の数々の名作翻訳シリーズや、國分功一郎が今までに書いた著書などの

          2021年3月のお薦め本

          2021年2月のお薦め本

          2月末に書こうとしていたのだけど、なぜか、もう3月も半ば。時間が経つのは本当に早い。かけ足というより、むしろ全速力で遠ざかっているのでは。 でも書かないより、いいよね!ということで、2月を振り返って、読んだ本を紹介します。 1. 暇と退屈の倫理学(お薦め度:★★★★★) 『中動態の世界』で、はまってしまった國分さん。『暇と退屈の倫理学』は、中動態の世界よりも読みやすく、より生活に根ざした問いから構想されている。「暇のなかでいかに生きるべきか、退屈とどう向き合うべきか」と

          2021年2月のお薦め本

          2021年1月 お薦め本

          読んだ本の批評や感想を書きしたためるほど、文章力に自信があるわけじゃない。でも、読んだ本は覚えておきたい(し、記録したい)。 そこで、みんなにお薦めする形で紹介をしてみようかなと思って。ネタバレはしない(という理由で、本を解説しなくても済むしね)という前提で、毎月読んだ本を振り返り、お薦め度合いを五段階で表してみることにする。 早速、2021年1月を振り返ってみる。 1. 居るのはつらいよ(お薦め度:☆☆☆☆☆) デイケアという領域において、東畑さんのリアルな体験が綴

          2021年1月 お薦め本

          『私の名前はルーシー・バートン』

          月曜日、会社に来ると、Amazonから届けものがあった。「何の本、頼んだっけ?」 Amazonで頼むとき、デフォルトが会社に届くようになっている。でも先週は三日間、会議があって会社に来なかった。だから、どの本を頼んだか、定かではなかった。 ビリビリ。 包みを開けると、モダンなイラストが目に入った。「あ、インスタで素敵な装丁だったから、そういえば真似して買ったんだ」 ざっと眺めると、短めの小説だ。今晩の読書にピッタリだ。

          『私の名前はルーシー・バートン』

          毎月イベントやるよ

          オンラインのやりとりだけだと飽きちゃうので、毎月、5人で報告会を開くことにしました。月末の水曜日、19時にスタート。今のところ、1時間(20時で終了)の予定だけど、このメンバーが集まって本当に1時間で終わるのか、甚だ疑問です。まあ、予定は未定。やってみるしかないですね。 イベント開催予定日 19:00-20:00 1/27(水) 、2/24(水)、3/24(水)、4/28(水)、5/26(水)、6/30(水)、7/28(水)、8/25(水)、9/29(水)、10/27(水

          毎月イベントやるよ

          はじめに

          年始に「一年で、百冊に挑戦する」とFacebookで宣言したところ、思いの外、想いを共有してくれる人たちが集まった。それならばとメンバー五人、公開で年間百冊に挑戦することにした。 親友でありオンラインメディアの女王、今田素子。コミュニティデザインを語らせると右に出るものはいない、山崎亮。骨があるけどとびきり優しい笑顔の建築家、嶋田洋平。社会情勢に機敏なソーシャルデザイナー、筧裕介。そして私、林千晶だ。 「でも、百冊なんて無理かも…」そう思っている人もいるかもしれない(そう