妊婦さんの学校 「産前ファミリークラス」 誕生の裏側で描いた思い
この度「妊婦さんの学校」が、家族参加型クラスとしてリニューアルを迎えました。
リニューアルにあたり、大切に重ねてきた想いをここに記します。
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誕生の背景
昨今の感染症禍で、予てより妊婦さんの学びの場として位置付けられてきた両親学級や母親学級の在り方が変化しています。
施設での開催が中止・制限される環境が今尚続いており、地域においてさまざまな工夫がなされる中で「抽選落ちしたから受けられなかった」「学ぶ機会がなかった」という声が相次いで聞かれます。学びの場が失われつつある今、妊婦健診の僅かな時間が相談できる唯一の機会となっています。
このような状況下を目の当たりに、ずっと抱き続けてきた思いがありました。
それは、
「産前産後における学びの場は、すべての人に平等に在るべき場であり、学べない環境が当たり前になってはならない」という思いでした。
産後のご利用者さまと接する中で、不安・疑問に思う内容が類似している点もみられ、それは遡ると学ぶ機会の喪失がひとつの要因であると考えています。
学びを得る機会は人それぞれにあり、タイミングは異なって良いと思う反面、不安が蓄積し心が不安定になっている現状を打開するためには、「産前の予防的関わり」や「自身と向き合う機会を生み出していくこと」こそ、安心につながる糸口になると信じています。
<妊婦さんの学校 産前ファミリークラス概要>
妊婦さんの学校が喜ばれる理由
既存の両親学級や母親学級にはない「体験価値」を3つ掲げています。
1.家族みんなで学べる!
家族にはひとりひとりの人生があり、血縁者でさえも同じような人格は存在せず、そこには小さな社会が確かに存在します。
その社会の最小単位である家族・家庭にこそ、人間関係構築の基盤があり、子育てのスタートは共に助け合う土台づくりの時であると考えます。
新しい命を迎える時に母子が孤立せず、いかに周囲が意識を持ち関われるか。
母親や夫婦のみの学びではなく、周囲のキーパーソンが心を通わせ合い、対話していく中で皆が共通した認識を持つ場が必要であると考えます。
ここでの共通認識とは、学びが一人歩きしないよう、皆が意識を持ち共有しましょうという在り方です。子育て相談を通して、家族間で関係性が上手くいかない事情を耳にしますが、その原因は対象者を想った結果である所以が多いと感じます。正解がない中で「何を選択するか」共に考える一助として、私たち専門家も寄り添えたらといつも願っています。
2.参加のタイミングは自由!
多様な妊娠中のライフスタイルを尊重し、学びたい時にいつでもお申し込みができる窓口に変更しています。
開催日時を固定しないことにこだわり、妊娠初期から産まれる直前まで、どんなタイミングでも学びを得ることが可能です。
3.自分たちに合った学びが得られるから安心!
教科書上の基本的な学びに加えて、個々の妊娠経過や生活背景、家族のサポート状況を考慮したパーソナルな産前準備ができます。
日々変わりゆく心身の変化には、それぞれ理由があります。同じマイナートラブルでも、お母さんの生活背景や体質、性格が違えば、胎児のサインも異なるため、理由は親子の数だけ多様にあると考えるためです。
情報化社会で多くの情報が溢れる中、本や雑誌、SNS等で知識を得ても、漠然とした不安が拭えない理由がそこにあります。
妊婦さんが心身の変化をキャッチアップしているにも関わらず、その悩みや疑問に対し、寄り添う場が限られている社会は、非常にもったいないと感じます。
妊娠中の心身の変化は、妊婦さんが自分自身や胎児と向き合うことから生まれる尊く貴重なサインと捉えています。事象に対し「なぜ」が理解できると、その変化に意味を見出し受け入れやすくなります。そうした理解の積み重ねは、いつの日か自信へと変わっていきます。
妊婦さんが安心を得ることは、家族みんなの安心に繋がっていくと感じています。
<PRtimes プレスリリース全文>
編集後記
在りたい姿を生み出す時は、いつもお産(命を生み出す時)のようです!
ふつふつと湧き出るエネルギーを感じながら、ようやくこうして皆さんにリニューアルをお伝えできることに、ただただ感謝しかありません。
弊社はおかげさまで、来月7月7日に設立2周年を迎えます。
これからも、ひとりでも多くの親子が安心して子育てを迎えられる社会の実現を目指し、皆さまの声を糧に、一歩ずつ丁寧に歩んで参ります。
株式会社 nicomama
江釣子 千昌