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ハモり我慢についての勝手な考察。
バナナマンとサンドウィッチマンが好きだ、というか『バナナサンド』が好きだ。晩ご飯食べながら、あるいはわいわい言いながら見るのにぴったりの、何の毒にも薬にもならない番組。ゴールデンタイムにあれだけくだらない(絶賛)番組を流せるのは、ひとえに彼らの手腕のおかげだと思っている。
その中の目玉企画「ハモり我慢」。出演者がコーラス隊をバックにカラオケを歌うのだが、サビに入るとコーラス隊がつよつよのハーモニーでぶん殴りにきて、歌い手はそれにつられないようにワンコーラスを歌いきるという、シンガー殺しの企画で、数多の歌い手が挑んでは轟沈し、お茶の間に爆笑を生んでいる。
そんな中でも、ときどき、あるいは結構な確率で歌いきれる人がいて、すっごいなーと感心するんだが、あるとき、成功する人と失敗する人の違いというか傾向に気付いた。歌手の人ほど失敗しがちで、俳優と芸人が強いのだ。そこに、歌がうまいとかそうでないとかは関係ない。
特にサンド伊達さんとバナナ日村さんは強い。最後のひと節だけぬる~っと持ってかれるみたいなことはあるけど、1音めからもう全然違うみたいなのは見たことない。このふたりは別格としても、芸人さんはまあまあな割合で成功してると思う。
あと俳優さん、特に舞台やミュージカルを多くやる人は成功しがちな気がする。尾上松也さんとかもう圧巻だった。吉田羊さんの残テもすごかったな。
んで思ったのだが、シンガーはバックが合わせてくれる、というかバックと協調してパフォーマンスを作り上げるのが普通で、バックが殴りにくる経験なんてないから、簡単に持っていかれてしまうんじゃないか。
一方、芸人は相方と言葉で殴り合い、ときに観客の雰囲気とも闘いながら笑いを取っていかなくてはいけない。互いにとんでもないベクトルでボケとツッコミを展開することもよくあって、周りとの調和とか考えてられない、自分の世界を作らないとやってられないことも多かろう。
舞台やミュージカルもわりとそうで、舞台上の人物が全員違うことをしゃべっている、あるいは全員違う歌を歌っていることがままある。これも自分の歌や台詞に集中しないと持っていかれてしまう。
要するに、芸人さんや俳優さんは普段からハモり我慢に必要なスキルを鍛えているということになる。耳元でぶん殴りにくる雑音、もといハーモニーに負けずに自分の世界だけで歌うというスキルを。そら強いわけだ。いや、まあ、だからって「すごーい」って言ってもらえるだけなんだけどw
て考えると、数々の先輩後輩たちが惨敗していった旧ジャニーズ、現スマイルアップの悪循環を断ち切ったキスマイのふたりはすごかったわけだけど、もしかすると彼らはシンガーというより…いえ、なんでもありません…