スティーヴィー・ワンダーと知識の習得

おはようございます。

(時間が何時でも初めて会う時にはなんとなくおはようって言ってしまうのはなぜなんだろう。居酒屋バイトの名残かな。)

初めての投稿です。

プロフィールにもある通り、私は関東のとある場所で私立高校の英語教員として働いています。

入学の基準となる偏差値は、だいたい52~65くらい。コースによって違います。

偏差値は中学校在学中の模試のものを参考にするので、入学するときにはだいたいそれぞれの数字より3~5ずつ下がったまま入学してきている印象です。

前置きが長くなりました。

先週から英語の授業では、辻井伸行さんの話を扱っています。

まず驚いたのは、「辻井伸行さんが誰なのか?」知らない生徒が多いということ。

でも最近はそんなにテレビ等に出演されてはいないし、これはまあ仕方ないというか、理解できます。

で、その教科書の一文に、辻井さんがスティーヴィー・ワンダーと会った時の話が載っていたんです。

さすがにスティーヴィー・ワンダーは知っているだろうと思ってそのまま話を進めようとしたら、
「先生、スティーヴィー・ワンダーって誰ですか?」
「え?知らない?ちょっと知らない子、手を挙げてみて」
クラスの大半が手を挙げました。知っていても、「名前は聞いたことあるような気がする」のような感じ。

結局世代なのかなあと思って、職員室に戻ったあと同世代の先生にその話をしたんですよ。
そしたら
「スティーヴィー・ワンダーどころか、あの子たちトム・クルーズもジョニー・デップもレオナルド・ディカプリオも知らないよ」
と言われたんですよね…

考えてみれば、最近「テレビで映画」といえば「金曜ロードショー」しかないし、
テレビであんまり洋画のCMしなくなりましたよね?(「おすぎです!」っていうの好きだったんだけどなあ)

クラスの生徒たちはそもそも「テレビつまらないから、YouTubeばっかり見てる」っていう子が多いし。

YouTubeにしろamazonプライムにしろNetflixにしろ、
自分で情報を取捨選択して生きてる。

だけど、「ハナから知らないもの」に関しては、
そもそも選べるはずがなくて。

テレビやラジオで「強制的に知識の断片を与えられる」→「興味を持つ」っていうことがもうできなくなるのかなあ。

それってすごく怖いことだと思う。

「○○ってなんだろう?」って思うことすらできなくて、
調べ方すらわからない。

言葉は荒くなるけれど「無知はずっと無知のまま」ってことだよね?

無知の知は得られない。


自分で何でも決められる時代は、「=最高な世界」ではないんだなあ。

#情報の選択 #無知の知


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