【変体仮名 ことはじめ-3】 古文書(江戸版本)を読みたい!参考書を探し求めて・・源氏物語以前の顛末-3
前回は、とりあえず購入した参考書籍2点を紹介しました。
『覚えておきたい古文書くずし字200選』と『入門 古文書を楽しむ』です。
『200選』ではこりゃ読めん!ことがわかりましたし、『入門 古文書を楽しむ』では、古文書には村方(地方〕文書と版本があることがわかりました。
手元にある和綴の古書はジャンルとして「江戸版本」です。
そして、目指しているものは、「江戸版本」を読み下すことだと再確認しました。
ところが独学の常で、また.回り道してしまいました。
辞書・字典・事典・・・さがすも決めかねる
「辞書がいる」当然、思いつくことです。
今までの経験では、「漢和辞典」「国語辞典」「古語辞典」「類語辞典」それぞれのバリエーションで「大漢和」とか「広辞苑」とか第八版とかシソーラスとか当たりがついたのですが、古文書系の辞典を前にして、わからん!
何か楽しんでいるようでしょ・・・実はこの「わからん!」は困ったのわからんではなくて、「うん、おもしろい!」の困ったなんです。
入門古文書小事典、古文書解読一文書館 、古文書解読字典、近世古文書解読字典
くずし字用例辞典、くづし字解読事典、くずし字字典一活用自在・・・・・
立ち読みではとても手におえないので、図書館ヘいきました。
図書館での注意:辞典コーナーに全部置いているわけではなく、「くずし字」とタイトルにある辞典は「くずし字」コーナーにありました。【うん、ほんまやで!】
検索するとたとえば「古文書解読」でも「くずし字・・・・」も並列ででてくるので、同じコーナーにあるかとおもいきやあちこち集めて回った記憶があります。
くづし字解読事典一(児玉幸多)
古文書解読字典一(林英夫)
近世古文書解読字典一(林英夫)
入門古文書小字典(林 英夫/監修)
これらは、掛軸のような筆字の強烈なくづし(個性的)に役立ちそう。
最初の一筆が「ゝ」であるか「一」であるかを手がかりに文字を探していくものや、漢字を分解して、左右や上下などで分解して、「偏(へん)」「旁(つくり)」「冠(かんむり)」「脚(あし)」「構(かまえ)」「垂(たれ)」「繞(にょう)」の手がかりから漢字を見つけるもの・・・
まるでシャーロック・ホームズになった気分。ワトソン君【うん、ほんまやで!】
というのも、
にすい、さんずいへん、ごんべん、にんべん 、ぎょうにんべん・・・区別がつかない・・・いつしょや!【…なわけないでしょ!】【うん、ほんまやで!】
「へん」がだめなら、「つくり」でいくか!
「つくり」はもっとややこしい!【カンベンしてくれ!】
くずし字の形を手がかりに文字をみつけるタイプの辞典です。
音読みの辞典もありましたが、読めないのに・・どう使うんやろ?
画数での索引もありましたが、
これ、一画か? 「事」です。八画ですが・・・【今度、引いてみよっと】
楷書の画数がわかるということは、草書が読めるということだから・・・
辞典(字典・事典)を決めかねていると
「おさらい古文書の基礎 文例と語彙」
監修の林英夫先生は「近世古文書解読字典」の編者でしたので、辞典を決める決め手になるか、これを借りました。
第一章に「候文(そうろうぶん)の基本」
「御座候」もあります。
回転焼きの赤あんを思い出しますが、無御座候(ござなきそうろう)でござんす。
一段落すると「中ざらい」という「課題の復習」があります。
ざっとみてるだけだと、ぜんぜんわかりません。
私の得意技は、「何々はどの本のどのあたりに書いてあるか」を覚えていることです。【うん、ほんまやで!】
多くの文献や書籍を参照し、引用したり文章にしたりするときは、よほど重要な箇所はインデックスしたりメモしたりしますが、
多くの場合は、例えば、「候(そうろう)については、「おさらい古文書の基礎」の冒頭にあった」、もうひとつヒモづけしておくのが秘訣で「辞書の林先生の本」。これで大抵、思い出します。【シランケド!】
といいなから、この本にあと何が書いてあったか、まったく覚えていません。まさに「記憶にございません」【うん、ほんまやで!】
この本は、村方(地方)史料を読むための手引き書でした。
筆字の村方(地方じかた)文書で漢文に近い書き方や野太い「御家流」には最適の参考書です。公文書とか私文書を読むなら、最適の入門書でしょう。
まとめ
これも、回り道した経験です。
人生に無駄はない!
今回の課題の「版本」を読むには・・・・・またしても、直接には効かない漢方薬のような本を読んでしまいました。【人生に続編があってもええ】
次回の予告
遂にたどりついた目的にあった参考書『江戸版本解読大字典(根岸 茂夫/監修 )-- 柏書房
【前回にてすでに触れた(ちょっと司馬遼太郎風)】