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全部パンクロックが救ってみせるから


幕張メッセで開催されたロックフェス「サタニックカーニバル2024」に行ってきた。

興奮冷めやらぬまま、帰りの車の中で鼻息をフガフガさせて打っていたメモをnoteで書いてみる。

需要があるかは全く分からないけど(というか私が聴いてほしいだけ)死ぬまでに一度は聴いてほしいパンクロック、ハードコアな曲とバンドを最後に貼るので、興味があってもなくてもぜひ。



人生初のサタニックカーニバル

愛しの同郷、SHADOWSをはじめ、会いたかったよ~!!と大きく手を振りはしゃいでしまうほど、久しぶりの再会のバンドばかり。今までありとあらゆるライブハウスに足を運んできたが、コロナが流行りはじめた5年前からほとんど現場に訪れることが出来ずにいたのだ。

私の青春に大いに影響を与えたバンドたちが集まるフェス。興奮せずにはいられない。

ステージに立つ彼らはみんな、少しおじさんになって、前よりちょっと優しい顔で笑うようになっていた。すごくいい歳のとりかたをしていて、まさしく私の憧れる大人の姿だった。


Ken Yokoyamaのステージで、フロントマンの健さんがぽろっと言った「きっと大丈夫になるから」という言葉が印象的だった。ごくありふれたはずのその言葉は、不思議なほど優しくて、ここ最近の私の縮こまった背中と心をバシッと叩いてくれたようで、心強さと安心感で思わず泣きそうになってしまった。そんでもって、健さんの若々しさには毎回驚く。まるで少年だ。

やっぱりパンクロックは、かっこいい。
荒削りでがむしゃらな若手も、出来ないことなんてないように見えるベテランも、みんな毎日バタバタもがいて挑戦してる。

苦しさの上を泥臭くよじ登って、その先にあるまだ知らない楽しさとか、カッコよさを掴もうとしてる。どれだけ曲を作っても、史上最高のその上を追いかけてる。

教科書なんてないステージの上で、自分たちのやりかたで覚悟を証明し続けている彼らに、とてつもない勇気をもらった。

とにかくごちゃごちゃで、なにがなんだか分からないまま、その中で見つけた楽しさとか、高揚感とかを引っ掴んで走っていくような曲。メッセージ性を感じる間もなく進んでいくのに、なぜかとてつもなく泣けてしまうのは、誰よりもパンクを愛してんのはオレらだ!っていう彼らの気持ちが、悔しいほど本能に訴えかけてくるからだろう。

「ロックシーンは死んだと言うなら、今もここに立ってる俺たちはなんだ?本当に死んじまったものは、なんだ?」

変わり映えのしない街頭演説よりも、まっすぐ刺さってくる言葉。語呂のよさとかじゃなく、本気で届けたい相手がいる人にしか言えない言葉、歌えない歌がたしかにあるんだと思った。

続けている限り、決して死なない。
お前らの目に映るものが真実だって、自分でちゃんと確かめろって、まだ希望はあるぞっていう叫びに、しっかり喝をいれてもらった。


超個人的な推し曲勝手に紹介コーナー


茨城の誇りド直球オラオラメロディックハードコア

SHADOWS「My Direction」

このバンドに目潰しをくらってる私による、かなりエコ贔屓な評価だが、天才である。しかも限りなくバカ寄りスレスレの天才。むしろバカ。ギターリフが狂ってる。そもそもギタリストの2人kazukiさんとtakahiroさんは、前バンドのFACTで活動をしていた時のインタビューで「恥ずかしい話、俺らコードとかよく分かってないんすよ」とか言いだす始末。え??コードを知らんであんなクレイジーなリフを…??ギターカッケェ!!バンドカッケェ!!俺らもやる!!そんなテンションで化け物みたいな曲を生み出し続けてる連中。ボーカルhiroさんの透明感とエモさが爆発してる声は唯一無二。惚れる。20歳の時はhiroさんと結婚したいとか思ってた。長い間サポートとして活動を支えてくれていたベースのhayatoさんと、ドラムのryoさんも正式メンバーになりパワーアップした彼ら。アルバムも出すしツアーもやるから来いよな!!行きます!!聴いてね。

オシャレで泣けて踊れるオルタナパンク

NOISE MAKER「Drifting Clouds」

おいおい、2014年の曲持ってきちゃったよこの人…新曲貼ってやれよ…って私も思ったけどどうかこれを聴いてほしい。頭おかしいくらい何度も聴いた。出勤前に聴くとすごい元気になった曲。頭からどんどん加速するアップテンポなメロディとボーカルのAGさんの伸びやかな高音が絶妙にハマる。ノイズの曲はどれを聴いても、爽やかさの中にほんの少しダークな転調のあるメロディがエモくて泣きそうになるんだよな。あとオシャレ。語彙力飛んでて申し訳ないけどオシャレなんだ、音が。その辺のカフェとかで流れてるオシャレとは違う。自然と踊り出したくなる感じ。アートワーク、デザイン、サウンドメイクも全て自分たちでおこなっている彼らが”日本一のDIYロックバンド”と言われてるのも頷ける。聴いてね。


おちゃらけながら心の真ん中に強めの刺してくるメロコア代表

10-FEET「アンテナラスト」

映画「THE FIRST SLAM DUNK」の主題歌「第ゼロ感」であちこちのメディアに引っ張りダコな彼ら。聴けば聴くほど曲の虜になってしまうのは言わずもがなだし、名曲がありすぎるけど、その中でも私はアンテナラストを押したい。ボーカルタクマのアカペラで始まるこの曲、歌い出しでもう泣ける。ふいに長距離運転中とかにシャッフルで流れてくると絶対涙ぐむ。曲中盤に挟まるスカとレゲエの雰囲気を感じるメロからの、力強いギターがたまらなくエモい。20代前半で初めて10-FEETの曲にふれた時は「なんか、ムズカシイな」とか正直思っていたのだけど、この歳になって歌詞が沁みる。というか刺さる。ものすごい優しく刺さる。「ああそうだったよな。忘れてたわ、ありがとう。」ってテンフィ聴くといつも思う。聴いてね。

なんでこんなアホなのにかっこいいの?!クレイジーエンターテイナーバンド

SPARK!!SOUND!!SHOW!!「南無」

悩んだ、すごい悩んだ。でもやっぱり南無を聴いてほしい。SPARK!!SOUND!!SHOW!!通称「スサシ」。初めてステージを観た時の素直な感想は「関わってはいけないバンド」だった。はずなのに、いつの間にか聴かずにはいられない、リピートが止まらない、完全に中毒。他の曲も聴いてもらえば分かるが、初見だととっつきにくそうに聴こえて、でもちゃんと聴きやすいような工夫を曲に隠してる。それが分かると途端に愛しくなってしまう。ライブも文句なしで楽しい。あとベースのチヨちゃんがマジでカッコいい。愛してる。ギターのタクマさんは色気が爆発してる。結婚してください。ボーカルのユーキさんのゆるくて熱いMCはいつも聞き入ってしまう。大好きです。ドラムのイチローはいい奴。聴いてね。

少年すぎるレジェンドギターヒーローが鳴らすロックンロール

Ken Yokoyama「These Magic Words」

最後はレジェンド、横山健さん率いるKen band。実は完全に恋人の影響で聴くようになったのだけど、ライブを見るたびこの人は本当に少年だなあと思う。ライブキッズっていう言葉があるけど、いつも誰よりキッズなのは、たぶん健さんだ。そう思ってしまう程にキラキラしてる人。多くのバンドマンが「バンドをやろうと思ったきっかけは健さん」と言っている理由が、ステージを見るとよく分かる。ken bandの曲だってずっと聴いてきたお気に入りがたくさんあるはずなのに、こうして最新アルバムからおすすめを思わず選んでしまう。色褪せないしダレない、ずっと新鮮でカッコいい。彼らがその身を削って曲を作ってることを思い知らされる。繊細で偉大なパンクロック


かなり好き勝手書いてしまった…
楽しかった…またやりたい。


というわけで、愛しのおじさんたちが戦い続けている限り、私も負けるわけにはいかない。

よーし、明日も頑張るぞ。





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