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ショートケーキの作り方1スポンジの材料について考える

スポンジケーキ(ジェノワーズ)のレシピは、たくさんありますが
材料の基本は
卵、砂糖、小麦粉、バターの4つが基本です。
とてもシンプル!
その代り腕の良しあしが出てしまうケーキです。
今回は材料のそれぞれがどのような役割をしているのか考えてみましょう!

卵の役割

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卵をたくさん泡立てることで空気を抱え込み、ふわふわに生地を膨らませる役目をしています。
泡立てばよいので、そんなに高級な卵である必要はありません。
高級でも値段程には味が変わりませんので、それは味の良しあしが出るプリンなどにお使い下さい。
全卵は冷えすぎていると泡立ちにくいので、以前は湯煎で温めてから泡立てるのが常識でした。(特に手で泡立てる場合)
ですがハンドミキサーを使用する場合は、泡立ち過ぎて出来上がりのスポンジがパサパサしてしまいがちなので、常温に戻した卵をお勧めします。

砂糖の役割

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甘さだけではなく、卵の泡立ちを安定させる働きがあります。
ですから甘さを抑えるために砂糖を減らしすぎると、ふわふわのスポンジにならず萎んでしまいます。
さてスイーツ作りではグラニュー糖を使う方が多いと思いますが
スポンジケーキ(ジェノワーズ)に関しては、上白糖をおすすめします。
上白糖はグラニュー糖に比べ精製度が低く、転化糖(しっとり成分)が多く含まれているため(現在はグラニュー糖に転化糖を加えています)
日本人が好きな「しっとり系」のスポンジに仕上がります。
これと同じ考え方で、転化糖に近いはちみつや水飴を加えると「しっとり」したスポンジになります。カステラにはたくさんのはちみつが入ってますからわかりやすいですね。
反対に乾燥気味に焼きたいビスキュイ・ア・ラ・キュイエールに関してはグラニュー糖を使います。

小麦粉の役割

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小麦粉は卵の泡を支える骨格の役割をします。
粉が少ないと、オーブンでは膨らんでも出した後にはしぼんでしまいます。
この骨格は小麦粉のタンパク質が熱で固くなってできるのですが
タンパク質含有率が多い小麦粉だと、逆に泡をつぶしてしまい
スポンジの目が詰まってしまいます
同じ薄力粉でもブランドによってタンパク質含有率が微妙にちがいますから
表示を注意して購入してみてください。
ちなみに私の教室では、スーパーバイオレットを使用しています
(粗蛋白6.5±0.5%)

バターの役割

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バターはスポンジにコクと風味をつけます。
ですから無くても大丈夫。
油分なので卵の泡を消しやすいですから、ビギナーさんは無理して入れなくても良いかと思います。

溶かして使用しますが、温かい状態で使用した方が混ざりやすいです。
これも高級である必要はありません。少量なのと加熱してしまうのでさほど味は変わりません。

ロールケーキのスポンジの場合には、バターではなくオイルを使用することが多いです。
巻くときにスポンジが割れやすくなるからです。
バター=常温で固形 
ですから生地が硬くなるのです。

スポンジケーキの材料まとめ

材料の意味が分かると、
何に注意して作ればよいか?とか
どれにお金を掛ければいいか?がよくわかりますね
粉は厳選し、卵と砂糖は安いのでもOK
バターは無くてもよいので、初心者さんは入れないほうがうまくいきます!

お菓子教室シェ・ミリュー

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