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角川『俳句』二〇二三年一月号 柳元佑太氏『対話ー結社意識の変遷とハラスメント対策についてー』における形式面の失敗について
本記事執筆の意図 角川『俳句』二〇二三年一月号に、掲載された柳元佑太氏の『対話ー結社意識の変遷とハラスメント対策についてー』(以下、当時評と記す)は、プロタゴラスとパイドロスという、プラトン対話篇の登場人物をクロスオーバーさせたパロディ形式を採用した時評だ。内容としては、明治以来の結社システムに由来する“俳句コミュニティ”の閉鎖性に言及し、その最たる現れとしてのハラスメント問題へと話題を展開している。そのトピックとしての価値は新規性にあるのではなく、手を変え品を変えて訴えてい