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美術館の中でも現代美術館が好きな理由

ヨーロッパにはたくさんの美術館があるが、現代美術を扱う美術館の数は少ないような気がする。美術館の名前に『現代』とついていなくても、現代美術を展示しているところはもちろんあるけれど、これから行く街に『現代美術館』を見つけたらうれしくなるし、行きたい所だなとピンと来たら何とか時間を見つけて行くようにしている。

ヨーロッパにはそれはたくさんの大聖堂があって、マリアやキリストにまつわる作品がたくさんあるけれど、こちらの人々のように心の底から理解できない気がして後ろめたかった。日本で教会に行ったことはほとんどないし、聖書のことも全く知らないというのに。大聖堂は外から眺めることが多くなってしまった。その点、現代美術であれば私も参加していいような気がするのだ。空間に踏み込んで、見たこともないオブジェや作品に対時する。クスッと笑ったら怒られるだろうか?、わあ!何これ? そんなことを考えながら、チラッと部屋の隅にいる美術館のスタッフに目をやる。まず想像の範囲におさまる作品なんて見たことがない。展示のある部屋に足を踏み入れる時はどんなものが出てくるんだろう?と心の中はドキドキしている。どんな手品なんだろう? というワクワク感にも似ている。そう、現代美術館はぜひ子どもと一緒に行ってみてほしい!『なんでこんなところに浮いてるんだろうね!』などと子どもは素直に感想を言うので、こちらまで楽しくなるし、大人にありがちな凝り固まった感覚がほぐされるような気がする。家族と分かれて一人で現代美術館は行くことが多かったけれど、最近は子どもがついてきてくれるようになった。建物の造りも建築物としてユニークなところが多いので、歩いているだけでも面白いのだそう。
現代に限らず美術館は午前中行くのがおすすめ。混雑しないからという理由だけではない。別の切実な?理由で、午前中はあらゆる人に行ってほしい!旅先では前の晩に美味しい食事をして、朝起きたらホテルや近くのカフェで朝食を食べることが多い。個人差はあるけど、トイレに行きたくなるのは食後すぐというより、ちょっと時間が経ってからの人が多いと思う。朝食後そのままケーブルカーに乗りに行ったりすると大変なことになる。トイレに行きたくなってもまずそういう所にトイレはない。その点美術館にいれば、綺麗なトイレにあたる可能性は非常に高いし(国によるけどヨーロッパでこれは貴重なこと)、個室もたくさんあるし、混んでいることもない。同行者には館内をゆっくり周ってもらい、こちらはこちらでトイレタイムをしっかり確保できるので、待たせているという焦りもなくなる。午前中はみんなで美術館に行こう!