航空機の設計技術を取り入れた斬新なTiny Home の考え
航空機の設計というのは、頑丈で強い強度を作るための工夫が詰まっている。
自動車のシャシーの上に家を乗せるというキャンピングカーの発想とは別に、構造上の強度を確保する設計の概念を理解しよう。
通常の自動車の場合、板を合わせて空洞を作り、プレスで補強したり空洞の内部に格子状の支えなどを入れることで強度を確保したりする。
航空機の場合は、薄いジュラルミンの板を同じ形状で何枚も作り、縦方向と横方向の力を逃がす作りが取り入れられている。
グレーチングなど、側溝の蓋などでも見られる格子状の鉄の薄い板を縦方向に立てて並べることで、垂直に掛かる力の圧が横方向に逃げずに、重い強度にも耐える構造を作れる。
グレーチング構造は、建築の 2×4 構造の床面などでも取り入れられている。

上の画像のようなトラス構造を取り入れて、強度を確保する 2×4 工法の建築も増えている。
トラスは、三角構造にすることで力を分散する構造。

建築では、鉄骨などの構造で用いられる基本的な構造。
FRPなどを利用して、薄くて軽くて強度の強い物は簡単に作れる。
FRPなどは、リーフスプリングとして板バネなどにも使用される。
トラックやコルベットなど、一部の自動車のサスペンション用スプリング材としてFRP製の板バネは未だに使用されている。
鉄よりも軽くて強度が高いのが特徴だったりする。
FRP製の板バネやパネルを使った軽量な住宅や壁の構造材の開発が、今後は盛んになると思う。
冒頭の動画の構造のように、板に丸い穴が沢山開いてるパーツというのは、力が分散して面で受けた力を別の方向に分散する効果がある。
この航空機の3Dプリンターで作られている格子構造のように、面全体の力を分散させるという考えは、少し斬新だったりする。
この形だとラーメン構造に近いので、数カ所に三角を設けてトラス入れることで、力の加わる場所の変形の度合いを調整して、形を維持する事が出来るようになる。
一番良いのは、地中にマンホールを埋め込んで、外の圧力を受けない構造の家が一番良いのだろうけど、公共施設以外では、そのような建物は作れないし、作れても深さが制限されるので、一般住宅では地下2階が限度だろう。
革新的な構造の住宅を安く作る方法は、コンクリートパネルのべニア板を上手に加工して、面で受ける力を上手く分散して建物全体の強度を確保するという考え。
突風など強い風の影響を考慮して、防風林や防風壁のような自然の風の影響を緩和する為の環境整備も必要だと思う。
最近は、6mm厚のフラットバーを使った、重量鉄骨の住宅構造で9階建てくらいのプレファブ造りのビルを建てる技術が増えて来てる。
ユニット構造にすることで建築の速度が、工場でユニット化したパーツを組み合わせるだけで積み上げられるので、今後は、安い雑居ビルの多くがプレハブ造りのビルに変わって行くと思う。
航空機と同じような軽量で強度の高いパーツを作れるようになれば、今後の住宅造りの産業のメインになると思う。
住宅建材メーカーの多くが、刑務所に作業を依頼して人件費のコスト削減を行なっている。
リクシルやTOTOなど、住宅メーカーの多くの製品が大量発注される。
1枚17万円くらいで販売される高級マンションのドアなどの原価は、8,000円ほどで刑務所で作成される。
枠組みだけの価格だけど、枠組みに装飾を施してヒンジやドアノブ、ガラスなどの装飾品を取り付けての価格なので、利益率は意外と高い。
日本の製造業を救うカギになるのが、刑務所の作業というオチが意外性があって、今後は、刑務作業の多くが、製造業方面に移行して行く気がする。
年間、約5万人の受刑者が居るので、産業として成り立つよね。
一月、一人当たり2~3万円の人件費で作業員を雇えると思えば、一人当たりの人件費として10万円を刑務所に支払っても産業が成り立つ。
民間刑務所を多く作って、悪い事をしたら、即、実刑にするくらいの方が、世の中の犯罪件数も減って社会も合理的に回るようになる。
犯罪者は一定数は必ず居るので、昔に比べると受刑者数は少ない。
物造りの楽しさを覚えれば、自ずと仕事をする人も増えるので、犯罪件数も減るんだよね。
移動可能な家として、トレーラーハウスが、今後は日本でもある程度、人気が出てくると思う。
デッキをトレーラーで移動して幅広く展開すれば、住宅として広い面積を活用する事もできる。
基礎を作らなくても移動できるデッキであれば、ジャッキ・アップするヵ所にコンクリートパネルの面で重量物を土台で支える箇所だけ調整すれば良いので、面倒な基礎工事が不要になる。
排泄物を貯める浄化槽の設置場所と電気の分電盤のような設備だけ引ければ一般的な生活は行える。
20年後辺りからC14(炭素14)を使った、原子力バッテリーが普及始めると思うので、生活に必要な最低限の電力を家庭の自家発電で賄えるようになる時代が来ると思う。
郊外の戸建て住宅に住む場合、浄化槽と水道水を確保できる環境だけ整えば、今後は、電線などの工事が不要になるだろう。
冒頭の電気自動車を小さな家として活用するアイデアは、今後、C14バッテリーの開発で大きく進歩すると思われるもの。
関東などのダンプステーション(汚水廃棄場所)など、今後は、ダンプステーションなどの事業が増える可能性もある。
家というのは、もの凄くランニングコストの掛かるものなので、都市部の集合住宅の方が、実は低コストで、生活する上での費用は少なくて済む。
物を所有したり、保有するということは維持費が掛かる。
最終的に、リース事業という概念が、世の中の生き残りの最終手段となるのは分かっているので、移動できる家をリース契約で活用するという流れが、将来は当たり前になるだろう。
そうした家を活用する上で知っておきたい、物の構造的な本質の部分が、人の知恵や基本的な作りの部分で大きな差を作り出す。
プレハブ造りの9階建てなんて、騒音や足音まで伝わってくることは理解できるだろう。
不動産の投資は、今後もなくならないし航空機の構造デザインなどを建物に流用するなどのアイデアは、人を惹き付ける為のアイデアでしかない。
床や壁の構造などで、気密性の高い部屋をつくる場合、空気の流れも含めてドアの開け閉めに至るまで、気密性の影響で逆止弁が必要になったりする。
ドアを閉じる際は、圧された空気を逃がす弁がないとドアを閉めた空気の圧力で、窓ガラスが割れるというハプニングが起きる。
反対にドアを開ける際には、ある程度の空気の流れが起きないとドアを引いたり押したりするのに腕力が必要になる。
最近の高級マンションの機密性の良さは、空気の逃げ道や流入する空気を遮断することで、熱を閉じ込めたりする温度変化を抑える工夫がされている。
ドアのダンパーを調整して、ドアを開けやすくしたり、室内の空気が圧されると必要以上の圧が掛かったらブローオフ・バルブのように、室内の圧された空気の分だけ空気が抜ける仕掛けなどが施してある。
我々の知らない所で、色々な人の知恵が活かされている事を理解しよう。