地域資源の観光商品化に絶対役立つ能力その2「わける」
青空に映える彼岸桜の素敵なお写真は佐賀在住の飯田豊一さんが今週撮影したものです。今週末が棚田と彼岸花の見ごろだそうです
(佐賀県小城市江里山)
https://www.city.ogi.lg.jp/main/4895.html
さて、
地域の観光振興を進めるにあたり、最も基本的なこと、それは、ひとつひとつの地域資源をちゃんと見つめて、その良さを感じたら、ある工夫をして、魅力的な観光資源に昇華させることです。
この工夫の仕方で、基本的な考え方は大きくわけて4つあります。
順を追って並べると「掘り下げる」「わける」「つなぐ」「伝える」です。
今回は前回に続いて「わける」をひもときます。
この「わける」を、観光振興の武器にする際の本質的な価値は
「わけることで、新たな楽しみを創出できる」ことです。
一見同じような2つのものの間に違いを見つけることで、以下の価値創出につながります。
① 違いを見つける
② 選ぶ楽しさを創出できる (選択)
③ 複数の場合だと、それは「バリエーション」に昇華する (選抜)
④ それらすべてを楽しもうとする「コンプリート本能」を刺激する (網羅)
このような発展の仕方です。
特に「時間」や「空間」をかけあわせると観光振興の魅力発掘に採り入れやすくなります。
注目は、それぞれの段階にとどまっても価値を生み出せることです。
たとえば「時間」をかけあわせると、
・「紅茶」→朝の紅茶、午後の紅茶(時間*選択)
・「曲」→今風のアレンジ (時間*選択) これは原曲との聴き比べの楽しみ
・「日時設定もの」→24時間いつでもOKのシステムの時間制予約(時間*選抜)
・「ラッキーカラー」→今日のラッキーカラー(時間*選抜)
・「一度だけの訪問」→期間限定の「スタンプラリー」 (時間*網羅)
・「一度だけいただくお菓子」→季節のお菓子 一年分 (時間*網羅)
いかがでしょうか?ずいぶんダイナミックに魅力が増すと思いませんか?
私の場合は、趣味のトマトソースパスタ作りを以下のように楽しんでいます(笑)。
トマトソースの作り方を3つ覚えて
「香味野菜をベースに作るどっしり系ソース」
「フレッシュトマトだけで作る爽やか酸味のソース」
「唐辛子+ニンニク+無塩トマトジュースのなんにでもあうソース」
そして、週に1回はトマトソースパスタを食べても「飽きない」くらい楽しんでいます。
そう、「わける」ことは、楽しみを創出します。ぜひ、観光振興のヒントにしてくださいね。
2021年6月出版した『まちの魅力を引き出す編集力』(㈱同友館 270ページ 1760円)では、これらを駆使して私自身が地域に入り込んで実践してきた観光振興の数々とそこから得られた実践術を満載にしました。ぜひご覧くださいね。
https://www.doyukan.co.jp/item_055416.html
最後まで読んでいただきありがとうございました。