また今年も、今日と云う日を迎えました 誕生日っていうと、どうしても思い出してしまうことがあります 18年前、24歳の誕生日が全く嬉しいと思えなかったこと 31年前の8月、事故で妹を失って以来、人が嫌いになり、人と関わることを避けて生きていたら、大人になったときに1mmも動くことができなくなってしまって そんな中で、自分が生きてる意味がわからなかったから 誰からも必要とされてないなら、妹の代わりに自分がいなくなった方がよかったと思っていました 1mmを踏み出して以後
「なあ、なんだよこれ? どれだけ買えば気が済むんだ?」 「うるさいな あんたには関係ない」 今日もまた一つ 段ボールが増えた 手に入れたときは満足して 見せびらかしたり 着飾って見せたりして 何かにマウントでも取ったつもり? 手に入れることが目的になって すぐまた別のものに手を出して 満たされた気がするのは一瞬で すぐに見向きもしなくなるくせに 「え……なにこれ? いらないよこんなの ……はあ 何やってんだろう」 欲しいものは 段ボールじ
雨の日が嫌い 髪型が決まらない 荷物が増える いつもより早く出かけなきゃ 外が暗い 視界が悪い 道が混んで遅刻する そんなふうに、悪いことばかり考えている 疲れない? 疲れたら、休もう いつになったら止むのだろう なんて 分からないこと考えるの もうやめよう 雨音を聴きながら 眠ろう 目覚めた時には 陽の光が幾重にも広がる 眩い世界が待っている
「すごい」とか 「やばい」とか 何も言ってないのと同じだよ 連発してて恥ずかしくならないか? 「いいね」とか 「おいしそう」とか 本当はその気もないくせに 無理矢理同調してみせてないか? お前ら、人間だろ? 言葉を使えるんなら、信じろよ そうだよ 俺たちは人間だよ 思ってもいないことを言った後ほど 虚しいことはないよ 信じろ 言葉の力と自分の心を
ねえ どうしてこんなに苦しいの? そうだね 人は心があるからだよ 虫や動物を見て 羨ましく思ったことはある? 心がなければ 言葉がなければ 本能だけで生きていけたら 楽なのにって 本当かな?…… ……違うと思う 幼い頃信じていた有名な言葉が 大人になって別の言葉でひっくり返った 自由に飛んでいるように見える鳥は 飛ばなければ生きていけない 人やうさぎを食ってしまった主人公は 最早人ではない獣 心があるから人は求める 満たしてくれるものを
人も自分も好きになれなかった僕が 「愛」を語るのは滑稽かい? そんな僕が言う「大好き」に 説得力はあるの? 闇雲に求め ひとりで濡れている 自分のためだけのものが「恋」なら もう、いらない。 じゃあ、「愛」って? あなたが生み出すいくつものあなた あなたの言葉、優しさ 僕を生かしてくれるすべて 「愛」をくれたあなたへ 「大好き」と素直に言えたとき 心が温かくなれた 「大好き」 体温を伝えられる言葉 大切に、真っ直ぐに 伝え合おうよ 愛を慕
小学校とか中学校の理科でさ 天体の授業ってあったよね? あれが僕にはさっぱり理解できなかったんだ カタカナばっかりでチンプンカンプンだったし 最初に考えた人はよく見つけ名付けたもんだって 言われてみればそう見えないこともない でも 「それがどうした?」って 反発したくもなる 誰が言い出したか分からない枠に填められて 枠の中にいる星だけが素晴らしいの? 枠から外れた星には見向きもしないの? ふと空を見上げた瞬間に 「ああ、きれいだなあ」って それでい
僕らは桜が好きだ 蕾ができると花が開くのが待ち遠しくて 花が咲けば美しいと思い 散っていく花弁にも愛しさを感じる 僕らは桜が好きか? 花が落ちきったら一斉に見向きもしなくなる そして忘れてしまう 秋になり、ふと思い出す 同じ名を付けられた花が、愛しい記憶を呼び起こす 秋桜 桜と同じように長くは持たない わずかな間に必死に咲き誇り、僕に語りかけてくる 「また、会いに来ました」 「私はここにいる」 「ずっと忘れないでいてね」 ……忘れるもんか 忘れ
2024.9.18-9.29 三栄町LIVE 「見る側も体力が必要だ」って言ってたのが、よくわかった 自分の中にあるものを抉り出される感覚が、こんなにも強い作品は今までなかったと思う 作品で描かれていた"いじめ"については、『将棋図巧・煙詰』の感想で、過去に受けた傷を思い出して書いたことがある 学生時代から今に至るまで、俺は友達がいないのが当たり前で 大学時代、自分を「友達」と言ってくれた人はいたけど、卒業後一切連絡を取っていない 18年前、1mmも動けなくなって
令和6年下半期のまとめ
「『当たり前』の対義語は、『有り難し』『感謝』」 「作品を通して感じたことを誰かに届けてほしい、優しさの循環が世界を変えられると信じている」 石川美樹さん、奥山佳奈さん御出演『産声が聴こえない。』 脚本・演出の久我真悟さんが前説と終演後の挨拶で述べたことが、ずっと心に響いている 久我さんの作品は、昨年11月の『三落短編集。』以来となる 『産声が聴こえない。』本編は、3人の女性に焦点を当てている 親に捨てられ住所もなく、性風俗でその日暮らしの生計を立てている美穂
私は常々、言葉の意味というものを考える 基本的に、真に意味を持たないのであれば発しないつもりでいる 既に発した言葉であっても、時期と使い方を間違っていたと思えば、消して考え直した 今改めて、「ありがとう」を「いつも」感じていたい人、届けたい人へ贈る 今年5月、三栄町LIVE『4x3』 美彩貴さんとは出会って1周年を迎え、2年目へと歩みを進めることができた 次に迎える"31階"は7月、50minutes 2024『最後の一票』新宿シアターブラッツ 出会って1年以上
令和6年上半期のまとめ 素敵な物語と大好きな人との大切な記憶
私はこのnoteで、以前作成した記事の一部を削除した 自分で読み直したとき、「何故この時期にこの言葉が出て来たのか」と違和感を禁じ得ない、筋が通っていないと判断したものだ それから時を経て言葉の意味を再考し、もう一度立て直すことにした その一つが前回の"言葉を記号で終わらせない"である 今また一つ、ここに綴る 村上えりなさん(うにょちゃん)との出会いは昨年5月、三栄町LIVE『誤解のBar』だった 当時の記事に残している通り、A班B班の全キャストで最も感情移入した
扉画像:ꓸENDRECHERIꓸ TSUYOSHI DOMOTO LIVE 2022 『勃』 JEBR-0040 以前作成して削除した記事を、現在の私の意識で再構築した 近頃、記号論に関する文章を読む機会があった 学生時代以来かと思うが、内容は入門的な話で、"言語とは記号である"ということ、一般的な記号と同様に一定の内容しか示さない場合(物の名前など)もあれば、その時々で示す意味が違うという場合(形のないもの、概念など)もある、ということだ 2022.9.24、BAY
(……行ける、間に合う) 5月8日、私は定時で仕事を上がり、新幹線に乗り、四谷へ向かった 令和6年5月8日〜19日、三栄町LIVEにて上演された、劇団おらんだ主催『4x3』 出演者の今野美彩貴さんとは、昨年5月『誤解のBar』で出会ってちょうど1年になる 今年1月の『誤解のBar〈2階目〉』を経て、私の「1番」となった美彩貴さん 私が美彩貴さんに惹かれるのは、魂が込められたお芝居に初見から引き込まれたことに加え、「私はただ、好きになれた人に感謝の気持ちを持ち続けてい