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【心理学】生徒との二者面談に心理学を活用してみる試み。
(副題)心理的アセスメント(放送大学)をまとめてみる。
今年度よりクラス担任を仰せつかり、最初の一ヶ月の間にクラスの全生徒と2者面談をするようにとのお触れが。
この学年、このクラスの生徒全員と初めての対面になり、事前情報が全くない。ということを前向きに考えて、「2者面談」≒「カウンセリング(の練習のような場)」と勝手に考え、取り組んでみることとした。
そこでどういう接し方や態度、話し方などをしたら良いのかを知るために、現在放送大学で勉強している「心理的アセスメント」という講義の内容を活用してみることにした。
今回はその講義の第1~3回のまとめやおさらい、それを生徒との2者面談にどう活かすかを考えてみたもの(「→」のあとのコメント)となります。
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心理的アセスメント(心理臨床査定)とは、
1.心の問題の見立てを行うこと。
2.その後の関わり(支援)を行うこと。
また、公認心理師定義の一つ目である
「支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析」に相当する。
→初めて対面する生徒と一対一で対峙するにあたり、観察や分析、見立てを行う。
アセスメントで大事なことは、クライエントに役に立つものになるかどうか。
支援に繋がるアセスメントとは、クライエント自身の自己理解を進めること。決して、セラピストが一方的にクライエントのことを知ることではない。
・クライエントが何を知りたいのか。
・何がわかると問題の解決に役立つのか。
アセスメントの段階で心理職が丁寧にクライエントの話を傾聴し、問題として何が起こったのかを明らかにしていく姿勢が大事。
→まずは傾聴。しっかりと話を聞く姿勢が大事。
アセスメントの方法には、行動観察、面接、心理検査がある。
→学校では行動観察と面接の二つが適している。
話す内容はもちろん、そのときの様子(目線、身体の動き、口調、声の大きさ、間合いなど)もしっかりと観察する。
面接によるアセスメント(見立てとその後の支援)
…を学校での生徒との二者面談に置き換えてみる。
(1)耳でする仕事
来談動機を聞く。→呼ばれたから(^^ゞ
主訴(現在抱えている問題)→現状把握
生活史、家庭歴、病歴→家庭要録で把握できる。
性格、趣味→事前にアンケートを書いてもらう。
現在の生活、学校職場での対人関係→書かせるのはやや問題がある可能性があるので、二者面談での聞き取り
(2)目でする仕事
クライエントの非言語コミュニケーション
表情、動作、話ぶり、持ち物、服装→2者面談時の様々な様子をくまなく観察
(3)前論理的レベルの仕事(気持ち、感情を用いる仕事)
こちらのクライエントに対する「心のイメージ、伝わる感情」
→生徒の話を聞いて、自分はどう思っているか“客観的に”“素直に”感じる。
(4)思考的レベルの仕事
仮説をたて、クライエントの考察に繋げる
→アンケートの内容、その場の発言、仕草などから、「この子はこういう傾向がある?」という見立てを、一つに決めつけず多く考える。
(5)伝える仕事(相互関係レベルの仕事)
クライエントの仮説をたて、感想を聞き、今後の方向を話し合う
客観的事実とクライエントの主観的真実の視点
→初回の2者面談では、いったん保留…でしょうか。
・出会いと関係作り
信頼関係(ラポール)を形成し、クライエントにとって安心できる場を提供する。そのためにはまず心理職のほうから自己紹介する。
クライエントへの配慮として、来談に至った気持ちを受け止め、話しにくいことを思いきって相談してみようと不安を抱えながら来談された気持ちを労うこと、そこで感じている不安な気持ちを汲み取り、クライエントのペースに会わせながら話を聞いていくことが大切。
問題を把握し、見立てをし、援助の可能性を検討する。
そのために、主訴(いまの問題)をじっくり聞き、これまでの経緯や対応を把握する。ただし主訴は現在の問題≒きっかけであって、問題の本質であるとは限らない。
学生相談臨床における来談学生の特徴
(1)ガイダンス期待(直接的問題解決のための助言や情報がほしい)
・・・比較的短期間で終了するが繰り返し来談することが少なくない。
(2)カウンセリング期待(自己の変化成長のための内面探索。自分を振り返りたい、対人関係や生き方がテーマ)話を聞いてほしい
・・・継続的な心理相談面接(カウンセリング)が有効
(3)ケアサポート期待(不安、混乱、動揺による駆け込み寺)
・・・病理が重い場合が多く、心理療法よりもソーシャルワーク的な関わりで現実適応を援助する。
→中学高校ではガイダンス期待とカウンセリング期待のケースがほとんどかな。俗に言う“かまちょ”は…カウンセリング期待、でしょうか?
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また定期的に生徒との2者面談、保護者も交えた3者面談があります。
そのときにいま学んでいることを活かせるように、まだまだ学んでいかねばです。
また折に触れて、備忘録を書いていきたいと思います。