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何かを学んでいる、勉強している人に個人的に勧めたい曲(邦楽)10選

「勉強 曲」とインターネットで調べると、勉強中に音楽を聴く有無などの話が出てきます。私は曲を聴きながら勉強に集中できないタイプなので勉強するときは勉強、音楽を聴くときは音楽を聴くようにしています。

そこでこの記事は「勉強中にきいて気持ちを上げる曲」ではなく「今、何かを学んでいる人が勉強の合間に聞いてモチベーションを保てる曲10選」というテーマで書いていきたいと思います。私が個人的にこれまで受験勉強や独学の勉強をしているときに心を打たれた曲を紹介していきます!

・『僕から君へ』(2011) ー Galileo Galilei​

すべての学ぶ人、特に受験生に勧めたい名曲

私は勉強のモチベーションを上げる曲といったらまずこの曲をあげます。
なぜならば大学受験の時、聴きに聴きまくったから。

Galileo Galileiは北海道で結成されたバンド。繊細で爽やかなサウンドが特徴で『夏空』『青い栞』などでよく知られています。2016年に活動を終了し、現在はボーカルの尾崎雄貴さんを中心にしたBBHFというバンドが活動しております。

この曲はバンドの3枚目のシングル曲で、進研ゼミ高校講座のCM曲として使われました。高校3年だった私は進路がどうなるか分からないことに不安を感じていましたが、この曲はそんな不安を受けとめてくれたと感じます。
特にそういった大学受験における焦り、不安を美しく表現した曲ですので受験を控えている方に強くお勧めしたい。もちろん受験が終わってからも何回も聞いています。

・『僕と花』(2012) ー サカナクション

変化を追い求めている人へ勧めたい曲

北海道つながりで、『新宝島』なので知られるサカナクションは実験的な音楽で人気のある5人組のロックバンド。『僕と花』は6枚目のシングル曲で、フジテレビ系の医療ドラマの主題歌として作られました。

そのため歌詞とドラマとの関係性が深いものとなっています。
抽象的かつ文学的に作詞されているので曲中にでてくる『花』という単語は人によって解釈が異なるでしょう。
他にも探す、歩き出すという言葉が散見され学びによって何か変化を求めている方には響く曲ではないかなと思います。
個人的にはこの曲に限らずボーカルの山口一郎さんの作る哲学的で時に遊び心のある歌詞が好きです。

・『日日是好日』(2016) ー 藤巻亮太

自分が進歩、成長しているのか自身がない人に

藤巻亮太さんは『粉雪』『3月9日』などで知られるレミオロメンのボーカル。同バンドが2012年に活動休止をしてからは個人で活動しています。『日日是好日』は藤巻さんの2枚目のアルバムのタイトル曲です。

「日日是好日」という言葉は禅の言葉のひとつで簡単には「一日一日が素晴らしい」という解釈をされています(他の解釈もあります)。勉強をしているといわゆるスランプだったり不安になることも多いと思います。
この曲には『ナイフ』『血を流す』『闇』など強い言葉も見られますが曲全体としてはかなりポジティブな印象を受けます。上手くいった日も失敗した日もいい日だと肯定させてくれる、そんな曲です。一日の終わりに聴くのが好きです。

・『彗星』(2014) ー sumika

長い時間、努力を積み重ねている人へ

『Lovers』『願い』などで知られているsumika。底抜けに爽やかで疾走感のあるメロディーが病みつきになります。『彗星』は2枚目のミニアルバムの『I co Y』の最後の曲として収録されています。

この曲は同バンドにしては珍しく『血を流しても』『殺しても蘇る』過激な言葉がストレートに使われています。かなり現実と向き合った曲ですが長いこと努力を積み重ねてきた人には刺さる曲だと思います。最後には自分自身への肯定へと繋がっているところがsumikaらしいなとも思います。

ちなみにこの曲。私が一人でカラオケに行ったときにほぼ必ず入れるのですが、あまりにも歌詞が響きすぎでしょっちゅう涙目になります。
ストレートな言葉だからこそくるものがります。

・『才悩人応援歌』(2007) ー BUMP OF CHICKEN

人と比べがちな方へ

『天体観測』なので知られる日本を代表するロックバンド、BUMP OF CHICKEN。『才悩人応援歌』は同バンドの5枚目のアルバム『orbital period』に収録されている曲です。

この曲、アルバム曲ではあるのですがおそらくBUMPのファンの方で知らない方はいないのではないかと思うほど評価の高い名曲です。誰もが感じたことのある嫉妬や挫折を歌った曲で人と比べざるを得ない競争をしたことがある人にはすごく響くと思います。人と比べ自信を無くしてしまった方へおススメ。特に曲の終わりの方の歌詞に励まされます。

・『TRAIN』(2007) ー ストレイテナー

前に進みたいときの起爆剤

ストレイテナーは骨太で力強いサウンドと繊細で時に詩的な歌詞で人気のある4人組ロックバンド。『Melodic Storm』などで知られています。当初はボーカルのホリエアツシさん、ドラムのナカヤマシンペイさんの二人体制のバンドでしたが、後にベースの日向秀和さん、ギターの大山純さんが順に加入。2人→3人→4人という変遷をたどっているバンドです。

『TRAIN』は同バンドのメジャー8枚目のシングル曲で、大山さん加入前の3人体制での最後のシングルとなっております。
イントロからとてつもない力強さを感じるサウンドで例えるならば起爆剤。
とにかく前を向いて列車のごとく進んでいきたいときに聴きたい曲です。

歌詞に注目すると『飛行船』『カウボーイ』などホリエさんらしい文学的なワードが見られ、ここの解釈は人によって変わってくるでしょう。

この曲に限らず、ストレイテナーのサウンドが好きで、特に日向秀和のベースの存在感に圧倒されます。『TRAIN』もその力強さが分かる曲だと思います。

・『世界の解像度』(2020) ー amazarashi

あなたの解像度は?視点は?

『季節は次々死んでいく』などで知られるamazarashi。このバンドは秋田ひろむさんの書く歌詞への評価がとにかく高いことで知られています。時に小説の様であったり、時に抗いの様であったり、生と死、喜怒哀楽、故郷への思いなどメッセージ性の強い歌詞はいつ聴いても響かされます。

『世界の解像度』はミニアルバム『令和二年、雨天決行』に収録されている曲です。この曲では「自分の視点で何が見えるか?」を問う歌詞が書かれており、これが私が何かを学んでいる人にこの曲を勧めたい所以です。
学びを深めていくと物の見え方が変わっていった経験はないでしょうか。歌詞の解釈は様々ですが私は『世界の解像度』というワードにはそのような学びから得られる見聞の広さが表されているのではないかと思います。
強く生きることに対するメッセージが伝わるのもamazarashiらしいなと思います。

タイトルから分かるようにこのアルバムには令和二年(2020年)からの情勢を意識した曲が収録されています。『世界の解像度』で生きることが強く歌われているのも納得できます。次に紹介する曲もこのような時勢だからこそ生まれた曲です。

・『極彩 | I G L (S)』(2020) ー ROTH BART BARON

全ての生命への応援歌

ROTH BART BARONは大自然を感じるような独特な世界観の曲を生み出すロックバンド。『極彩 | I G L (S)』は5枚目のアルバム『極彩色の祝祭』に収録されている曲です。アルバム全体として評価が高く、数多くの音楽関係者から絶賛されています。

歌詞に注目すると使われている単語は少ない中で力強さを感じます。
冒頭の歌詞を引用させていただくと『君の物語を絶やすな』とこれだけの言葉ですっと自分に入ってくる気がします。学んでいる人に限らず何かを頑張っている人、言ってしまえば生きている物すべてを鼓舞している、そのような曲です。私は何か大事な試験の前などにこの曲を聴いています。何なら大学受験の前日、泊まったホテルで聴いていました。そんな思いでもあってぜひ聞いていただきたい曲です。

・『大停電』(2017) ー 日食なつこ

教育へのアンチテーゼ

この曲は何かを学んでいる人に"あえて"聴いてほしい曲です。

日食なつこさんは岩手県のソロアーティスト。『水流のロック』などが有名です。力強さを感じられる戒めのような曲や、優しさを感じられる曲など様々な曲を作られていますがなかでもこの『大停電』を初めて聞いた時の衝撃は忘れられない。

同曲はなつこさんの4枚目のミニアルバム『逆鱗マニア』に収録されています。歌詞を聞いたら分かるように、学校教育では『文武両道』のようなきれいな言葉のもと規律に従い子供たちは育っていきます。じゃあ大停電が発生したら…?

私は小学校や中学校でやる挨拶だの掃除だのの『なんとかキャンペーン』に懐疑的だったひねくれ者でした。一回クラスでそのキャンペーンに反対意見を言ったのですが多くのクラスメイトからは何を言っているんだこいつと思われました(一部の人からは協力を受けました、もしこの記事を見てくれていたら感謝したい。ありがとう)。そんな経験があるのでこの曲を初めて聞いた時、電気が走るような関心を受けたのです。

この曲からは学校教育が持つ構造主義的な要素への皮肉が感じられます。私たちが学んできた知識は本当に役に立つのでしょうか、たとえ大停電が起きても。私はこの社会が生み出した規律を作るのも破るのも『知識』だと思います。ぜひとも何かを学んでいる人にこの曲を様々にとらえていただき自分の学びに対する姿勢の是非を考えてほしいなと思います。
ちなみに動画はライブ映像。アルバムにはない冒頭の語りも感慨深いものがあります。

最後に誰もが知る名曲を一つ。

・『見上げてごらん夜の星を』(1960年) ー 永六輔、いずみたく 

歌い継がれる若者への応援歌

『見上げてごらん夜の星を』は同名のミュージカルの劇中主題歌として作られました。1963年の坂本九さんのカバーがおそらくもっとも有名。
その後現在に至るまで数多くのアーティストにカバーされています。

私がこの曲を勧めるのは、とあるエピソードに基づいています。
中学生ぐらいの頃、年末に祖父母の家にいました。そこでテレビを見ていた時この曲が流れそのとき今は他界してしまった祖父がこの曲について熱く語っていたのがすごく印象深かったのです。その理由について。

この曲が発表されたのは1960年代、当時は若い人の地方から都市部への集団就職が行われており私の祖父もこの集団就職で働いていた一人でした。
曲の歌詞全体では青年が愛を誓うロマンティックなものとなっていますが、『夜の星』にはこの集団就職で昼は働き、夜は学んでいた当時の若い人たちを示唆しています。祖父にとってこの曲は大切な応援歌の一つでったのではないかと思います。祖父は勉強熱心な方だったので私も同じ曲を聴いて、祖父のようになりたい、私も星のように燦々と輝きたいと思いながらこの曲を聴いています。

・おわりに やっぱり音楽は良い

以上が10曲になります。これらの曲は私が研鑽したいときによく聞いている曲で、それぞれに思い出があります。これを読んでいる方にもそれぞれの『学問追及応援歌』があるのではないかと思います。

明日からも頑張ろ。


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