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パスケースとウォッチバンド

皆様こんにちは。
お盆も休まず営業中です、理由は出歩いても暑いからです。
ですがせっかくなので久し振りにぐっすりと布団で寝ました。
滅茶苦茶に肩と背中が凝りました。
体調も休まず不憫です。
そんな不憫不休の最中、オーダーの制作が完成しましたので写真で綴ります。

IDパスケース

先ずは国産ピット槽鞣しの牛革を深青緑色に染めます。
染め終えたら八方に入念に揉み込みシボを入れます。
仕上げの処理をして再度揉んで磨いて革の完成です。
パーツのベタ漉き、裁断、ヘリ返し、縫製を経て。
カードポケットパーツの完成です。
極薄にベタ漉きした革を使い、内装も完成。
完成した内装を元に外装を製図し仕立てて内外装共に完成。
後はこれらを縫い合わせて仕上げです。

完成

外装
サイドのDカンは既製で良いサイズがなかったので、既製品をカットし曲げて制作しました。
内装
縫い目と小端
付け根部分は隙間が出ないように少しトリッキーな縫い方をしております。

Dカンを取り付ける為のループは補強を入れつつヘリ返しで仕立てているのでかなり頑丈です。

それと揉んでいる為に柔らかく、且つ薄く漉いている為、カードポケットの窓枠部分もヘリ返しで仕立てております。
この形状でのヘリ返しは普通に漉いて曲げるだけでは革が足りずに綺麗に出来ません。
今回ダントツで手間の掛かった工程でした。

手染めウォッチバンド

先ずは広島ジビエ鹿革を染めて下処理をします。
荒裁ち、漉き、裏打ち、ヘリ返し等を経て、、、
貼り合わせ、本裁ち、小端磨き等を経て、準備工程終了。
縫製工程を経て、最後の仕上げを終えて完成です。

山羊革×コードバンウォッチバンド

山羊革は手染めです。
縫い糸は手撚りの右撚り麻糸です。
手縫いと小端磨き
裏革はコードバンです。

細身のバンドなので綺麗なシボが出ているのは当然ながら、そのシボの細かさに注意して裁断しました。

油鞣し広島ジビエ鹿革ウォッチバンド

表は手染めの紫
糸はチャコールグレーの右撚り麻糸
ピン通し部分はヘリ返しで強力に
裏革は手染めの墨黒です

もの凄く伸びやすく、且つ漉きにくい革なのでピン通し部分をヘリ返しにしたのが工夫ポイントです。
それと油鞣しはクロム鞣し同等に小端磨きが難しい革なのですが、画像2、3枚目の通りしっかり磨いて仕上げております。

ウォッチバンドはいずれも取り付けのバネ棒の厚みと裏打ちの厚みを合わせて制作します。

それとオーダーメイドのウォッチバンドはジャストサイズで制作しますので、ベルトの長さに無駄がありません。
なので既製品のように沢山の小穴を開ける必要がなければ、無駄にループ(遊革)を2つ付ける必要もありません。
逆にそれがオーダーメイドの証拠とも言えましょう。

今回も良いオーダーを有難う御座いました!!

先日3日程掛けて工房の大掃除をしましたが、未だ中途ですので、その続きを終わらせてから次の制作に取り掛かりたいと思います。

それでは皆様また会う日まで。

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北崎厚志

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