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ブライドルレザーブリーフケース制作過程その2

皆様こんにちは。
週の半分以上は工房泊生活です。
今日も一つ都々逸から。

艱難辛苦 山を越えたら 次なる山が そびえ立つ
縫えば縫うほど 磨きゃ磨くで 増しに増してく 腱鞘炎

そんな制作過程を早速写真で綴ります。

先ずはポケット口の縫製から。

ポケット口は可能な範疇の厚みであれば基本的にヘリ返しで仕立てます。

で、粗方縫い終わりました。(すっ飛ばし)

続いて持ち手の制作。

これまた色々とすっ飛ばして、この今にも泳ぎだしそうな形へ。

裏側は掬い縫いで。

よくあるベースボールステッチ等で縫う仕立てだと、ハンドルを持った際に指に触れる糸の面積が多く糸の劣化を促進してしまいますので、かなり手間が掛かりますが掬い縫いで仕立てました。

前回制作した金具と合わせて、はい持ち手の完成です。

続きまして、またひたすら漉いたり貼ったりの連続です。

新たに小さなパーツを作ったり。

あの手この手で次の準備工程終了です。

後はひたすら縫います。

基本的には通しマチは中心から縫い始めるので、半分は手前から奥へ、もう半分は写真のように奥から手前へと進行方向を逆転させて縫います。

次はちょいとした曲縫いです。

内装ポケットの縫製ですが、パーツが大きい×薄い為に手縫いが安定しません。
なので裏側から手探りで針を刺すという方法で縫い進めました。
ちょいと骨が折れます。

次はしっかりと曲縫いです。

コーナー部分をカットし漉いて縫い合わせ、その縫い目隠し兼補強のために先程の小さなパーツを曲げて張り合わせてます。
因みに土台パーツの厚みは5.2mm、コーナーパーツの縫い代の厚みは1.5mm。
それを立体的な放射状に穴を開けながら縫い進めます。
パーツがデカくて重いのでイチイチ裏側の確認は出来ません。
しっかり骨が折れます。

そんなこんなで第二縫製工程も終了です。

ここからは待ってた材料が届いたので金芯作りです。

先ずは切ります。

断面や各コーナー部分をヤスリで整えます。

ドリルで穴を開け。

バリを取ってガンブラックを塗って皮膜を作って。。。

はい完成です。
一度の作り直しとドリル3本と握力を犠牲にして、ようやくコツを掴んだので次回からはすんなり作れます。

それから色々とありまして(すっ飛ば)
金芯部分とカブセ部分の縫製を経て、、、

後はただただひたすら小端磨きです。

途中飾り捻を入れますが、革の厚みに応じて捻の幅も変わります。
よって縫い代の幅も変わってきます。

更に、今回使用しているブライドルレザーは繊維の中まで蝋成分が染みているので、画像のように小端付近が白っぽく見えるのは熱で浮き上がった蝋成分です。

水研ぎもしたり。

はい、小端磨き終了です。(丸2日)

良く磨き込んであるので錐も映りこみます。

さて、今回はここまでです。

制作着手からもう一ヶ月以上経ちます。(白目)
では次は完成時にお会いしましょう。


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北崎厚志

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