客席のない宅配専用のゴーストレストランでの飲食店開業を考えてみる。
レストランとゴーストレストランの開業に違いとは?
今まで雇われ店長やシェフをしていたけど、そろそろ自分も独立したい。自分の店で、自分のブランドで、旗揚げしたい。自分の得意な料理で勝負してみたい。
一般的なレストランでの開業を考えた時、飲食店舗を賃貸し、ブランドを作り、店舗のデザインや開発をし、メニュー開発をし、自分がシェフの場合は接客用のサービス人員を雇う事が求められます。
しかしこの従来の飲食店開業のやり方では、まず店舗をデザインや開発するところから始まり、初期費用が大きくかかります。
客席を確保するために広めの店舗を借り、自分がシェフの場合は、接客用のサービス要員も雇わなければなりません。
一年間のランニング費用(家賃や人件費)なども考えると、1千万円以上の資金が必要となります。
リスクの高い今までのレストランと、リスクの低いゴーストレストラン
通常のレストランという初期投資が大きく、家賃や人件費が大きい方法で成功できる人と言うのは、軌道に乗るまで耐えられる資金力があったり、すでに何らかの形でファンを持っていて集客が計算できている人だったり、流行に乗るなどした宝くじを当てるような方法だったり、なんせ通常の飲食店の開業とは、リスクが高いのが現状です。
そんなリスクが高いやり方ではなく、初期投資や固定費をなるべくかけないで、自分1人で低リスクで始めたい。
そんなシェフにとって最良と言える始め方が、宅配専用のレストランであるゴーストレストランであり、シェアキッチンやクラウドキッチンを賃貸して、宅配デリバリー専用のレストランを開業すると言うやり方かも知れません。
ゴーストレストランのメリットと、デメリットとは?
◯ゴーストレストランのメリット一覧
・マーケティングの相談や、宣伝マーケティングもやってくれる
・同じ境遇のシェフ仲間ができる
・クラウドキッチンのオーナー側から各種バックアップが受けられる。
・配達ドライバーが近くに集まってくる
・実績のあるFC(フランチャイズ)ブランドが使える場合がある
・ネットショップ利用により、売上の多角化、全国エリアへの商品の販売ができる可能性がある。
ゴーストレストランのメリットは費用があまりかからないこと
宅配デリバリー専用のクラウドキッチンを借り上げる形でスタートすれば、客席がなく接客が必要なくなるので店舗のサイズを小さくできるので家賃を抑える事ができ、人も雇わずに、リスクを最小にしてスタートすることが可能です。
それに客が来店しないと言う事は、店舗デザインや開発などの外装や内装にお金をかける事がなくなります。
よってロゴを作り、メニュー開発をし、料理やマーケティングに集中することができるようになります。
自分でレストラン用のキッチンを借りたり、スケルトンや居抜きキッチンを借りるのも一つの手ですが、クラウドキッチン専用のキッチンを賃貸すれば、キッチンオーナーである運営会社から写真撮影、ブランド構築やマーケティングなどのサポートも受けられる可能性もあったりなど、開業したいシェフの間では人気となっています。
そうすればシェフ自身は、本来の得意な領域である料理の調理やメニューラインナップの充実を図るよことに集中できます。
どんなメニューが客から求められ、求められてないか、実際に経営をスタートすることで得られる情報の蓄積が低リスクで得ることが可能です。
もともと通常のレストランを開業したい人も、失敗しないビジネスの基本である「小さく始めて、大きく育てる」という意味合いで、一旦ゴーストレストランで第一歩を踏み出し、メニュー開発や、独立の下準備として、経験を蓄積してから通常のレストランを開業するのも1つの手です。
他のメリットとしては、ゴーストレストラン専用のキッチンに入居すれば、同じ境遇のシェフ達と知り合いになれ、情報交換をし、一緒に成功に近づくことも可能です。
このアドバンテージやメリットは小さくないでしょう。
ゴーストレストランのデメリットを考えてみる
ゴーストレストランのデメリットとしては、ドリンクでの売上が取りにくいことや、通常のレストランなどではある追加注文がしにくい(ほとんどしないか別の店も選択肢に入る)ことなどがあげられます。
ですので、このデメリットを跳ね返すには、一度の注文でしっかりとサイドメニューを含め注文してもらうことも重要となりそうです。
続いては、接客に強みを持たせたいと考えているレストランでは、接客での差別化が不可能ということです。
というのも、接客するのは宅配アプリ側で用意しているドライバーとなるからです。レストラン側が接客においてできることはほとんどないとも言えそうです。
よって、それらがメリットやデメリットというよりも、ゴーストレストランの特徴と言ってしまえば特徴でしょう。
(ゴーストレストラン専用キッチンとは?その料金や費用とは?
ゴーストレストラン専用キッチンのおすすめの使い方・利用方法
FC(フランチャイズ)としてブランドを買ったり・借りたり
クラウドキッチンでは、すでに実績のあるFC(フランチャイズ)ブランドが使える場合があります。
というのも、クラウドキッチン(不動産オーナー・キッチン運営会社)側も、キッチンを貸し出すのち並行して、独自の宅配レストランブランドを立ち上げ、運営しているところも少なくないからです。
自社でも運営することで、経験やデータの蓄積が計れ、賃貸してくれたシェフやレストランにフィードバックすることができるようにり相乗効果が得られます。
それらブランドをFC(フランチャイズ)として、借りたり購入したり利用できる場合があります。
すでに実績やファンがついていることなどが魅力ですし、ゼロからスタートするのではなく、時間をお金で買うことが可能となり、何段飛ばしでスタートできます。
ネットショップでマーケットを全国へ
クラウドキッチン側が運営する、ネットショップを利用することにより、自分が開発した商品をネットで販売することができるようになることがあります。
売上の多角化、宅配アプリへの手数料比率の低下が計れ、全国への商品の販売が可能となります。
ゴーストレストランの賃料、費用、料金等について
ゴーストレストランを借りる際の費用には、賃料の他に敷金に当たる保証金や、礼金にあたる費用などがあります。
加えて家賃となる賃料、その他にも複数の出前アプリを便利に使うための、システム料であったり、iPadなどのタブレット端末の貸し出し料があったり、それら費用が発生します。