長野市・フルプロ農園のリンゴをたっぷり使ったブッラータ
こんにちは、奥渋・NHKの西門前にあるフレッシュチーズ専門店「SHIBUYA CHEESE STAND」です(実物大の牛のオブジェが目印)!
お店の前の井之頭通りのイチョウ並木や、代々木公園の木々も紅葉してきて、冬がもうすぐすこまできました。それに合わせて、SHIBUYA CHEESE STANDのシーズナルメニューも冬の訪れを感じさせるメニューに変ってきています。
「フルーツブッラータつくってみて」の企画では、毎月変わるシーズナルメニューのなかから、季節のフルーツと東京ブッラータを合わせた「フルーツブッラータ」シリーズの新メニューの紹介するだけでなく、なんと特別にレシピも紹介します! ご家庭でもSHIBUYA CHEESE STANDの味を楽しんでみてください!
さらにグレードアップ!
2022年版の
「リンゴとモスタルダのブッラータ」
11月のシーズナルフルーツブッラータは、「焼き林檎とモスタルダのブッラータ 〜八幡屋礒五郎のリンゴ七味〜」です。
モスタルダとは、北イタリアにあるマスタード風味のスパイシージャム(コンフィチュール)のことで、生ハムやチーズといっしょに食べたり、「ボッリートミスト」というイタリア版おでんで薬味のように添えられることもあります。
SHIBUYA CHEESE STAND(以下、渋谷店)の新店長・関口幸秀いわく「イタリアの万能調味料」とのこと。この焼きリンゴとモスタルダ、ブッラータの組み合わせは、昨年10月にシーズナルフルーツブッラータとして渋谷店で販売していたので、ご存じの方も多いはず。
さらに今回は、その3つの食材を繋ぐ役目の紅茶のジュレに注目、とってもいい仕事をしているんです。
焼きリンゴとブッラータに隠れているのですが、焼きリンゴの熱でジュレがじんわりと溶けだすことで、紅茶の苦みと香りがお皿のなかで広がり、ひと皿の一体感をさらに高めてくれるのです。
関口店長の考え抜かれた、一手、二手、三手によって、昨年以上のメニューになっています。
リンゴは、長野市で徳永虎千代さんが園主を務める果樹農家「フルプロ農園」のシナノゴールドを使用しています。リンゴは「シナノゴールド」という黄色いリンゴを使用しています。
シナノゴールドは、歯ごたえのいいパリッと硬めの食感と、酸味と甘味が調和した濃厚な味が特徴で、ほどよい酸味が高い糖度の甘さを引き立てます。どこか柑橘類をも連想させるさわやかな香りも魅力で、同じく長野県のオリジナル品種である「秋映」「シナノスイート」とともに「信州りんご3兄弟」と呼ばれているそうです。
生食はもちろん、加熱しても崩れにくいので、料理やお菓子などの加工用にも適しています。
さらに、長野市が誇る老舗七味店「八幡屋礒五郎」とフルプロ農園がコラボした「りんごにかけるスパイス」を仕上げにひと振り。シナモンやレモン、陳皮、生姜、柚子、山椒、島こしょう、クローブといったリンゴのお菓子にあうスパイスですので、焼きリンゴやりんごのモスタルダを繋ぐ香りとしてぴったりです。
焼き林檎とモスタルダのブッラータ
〜八幡屋礒五郎のリンゴ七味〜
関口幸秀(CHEESE STAND SHIBUYA店長)
作り方
1.リンゴのモスタルダをつくる。皮をむき、芯をくり抜いたら1cm角のサイコロ状にカットする。
2.量りの上に密閉容器をのせ、目盛りを「0」にセットしたら1のリンゴの重量をはかる。
3.リンゴ重量の1/2のグラニュー糖を全体にまぶしながら入れて蓋をし冷蔵庫へ入れ一晩おく。
4.糖の作用で脱水された水分だけをザルなどで分けフライパンへ移し、加熱し沸騰させる。沸騰したら火を止め完全に冷ましたら取り出して置いたリンゴとシロップを合わせ再度、密閉容器に戻し入れて冷蔵庫へ入れて一晩置く。
5.4を2日繰り返し3日目。シロップが水飴程度の濃度になるよう加熱調整して(固くなりすぎたら水を入れ沸かして)総重量を計る。その重さの1/4量のマスタードを加えゴムベラなどで混ぜ合わせたら完成。
6.紅茶ジュレをつくる。ゼラチン1枚を氷水で10分ほどもどす。紅茶の葉にお湯を注ぎそのまま蒸らしながら放置して濃いめに抽出する。粗熱がとれたら戻したゼラチンを加え漉して急冷する。
7.焼き林檎をつくる。オーブンを200℃にする。リンゴを1cm程の輪切りにしてそれをさらに半分にカットし半月状にする。芯も取っておく。耐熱皿にオーブンシートをひき、リンゴを並べ上にちぎったバター、グラニュー糖を全体にまぶしリンゴ七味もふりかけオーブンへ。約8〜10分加熱する。この状態で冷蔵庫保存可能で、盛り付ける前にトースターなどて再加熱できる。
8.盛り付け。お皿の真ん中にホエイジャムをのせ、その周りに焼き林檎を並べる紅茶ジュレをホエイジャムの上にかけブッラータをのせる。ブッラータに軽く塩をしモスタルダをかけ、オリーブオイル、ディル、砕いたアマレットクッキー、ディルで飾り完成。好みで追いリンゴ七味をする。
レシピのポイント
モスタルダは、作るのに3日かかりますが、手間自体はそれほどかかりません。関口店長の個人noteでも作り方のコツをまとめてありますので、参考にしてながら作ってみてください。
余ったモスタルダは、容器に移して冷蔵庫保存してください。CHEESE STANDのリコッタ、モッツァレラにも抜群にあいます。また、関口店長が言うように、薬味のように使ってもおいしいです。筆者個人のおすすめは、豚肉のグリルやカツレツにモスタルダを添えると、途端にオリエンタルな料理になって、食卓がヨーロッパになります。
「りんごにかけるスパイス」は、フルプロ農園のオンラインサイトで購入できます(購入はこちら)。すぐに作りたい場合は、シナモンでも代用可能です。
アマレッティは、杏仁の香りがするイタリアのお酒(リキュール)「アマレット」を使ったメレンゲクッキーです。お店ではアクセントとして使っていますが、なくても問題ありません。
ちなみに、アマレッティはマカロンの原型ともいわれている伝統的なお菓子です。イタリア食材専門店や高級スーパーでも手に入りますので、見つけたら買ってみてください!
「フルーツブッラータつくってみて」は、ご家庭で作っていただくだけでなくのはもちろん、ぜひレシピの「答え合わせ」として、SHIBUYA CHEESE STANDに食べにいらしていただけたらうれしいです。
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「東京ブッラータ」をご家庭で食べる際に、「食べごろ」があるのをご存じですか?! 食べごろを検証したnoteはこちら。「賞味期限2日前・常温2時間」を覚えておいてください!
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「焼き林檎とモスタルダのブッラータ 〜八幡屋礒五郎のリンゴ七味〜」のほかにも、旬の食材を使った9月のシーズナルメニューが現在SHIBUYA CHEESE STANDで販売中です。お昼も夜もメニューにありますので、ぜひ食べにきてくださいね!
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文・構成、撮影=江六前一郎