1月と2月のシーズナル|イチゴや芽キャベツ。冬のおいしい!が詰まったメニューができました
デザートではないイチゴとチーズの料理
「苺のブッラータ~ベリーソース添え~」
毎年この季節に出しているイチゴのブッラータです。愛知県豊田市とみよし市の両市に畑を持つ元消防士の農家「美岳小屋」の林 剛さんが育てた「きぼうのいちご」に、北海道十勝で「ときいろファーム」を営む鴇崎伊吹さんと姿名子さん夫妻が育てた「ラズベリー&ブルーベリー」で作ったソースをたっぷりとかけました。
前回は、ミントを散らしていたのを、僕が「もっとエロくしたい」という意見を出したこともあって、カカオニブにしたのが大きな変更かな。
そうですね。ブッラータとイチゴ、ミントは間違いない組み合わせで、ミントのさわやかさで終わるのが特徴だと思うのですが、そのさわやかさよりも「やみつき」になるようなひと皿にできないかと考えて、カカオニブでカカオの香りをプラスしてみました。
すごくいいと思うよ。ベリーのソースが酸味があっていいよね。
ありがとうございます。ソースは、バルサミコ酢をベースにブルーベーとフランボワーズの2種類のベリーを使っています。フランボワーズとブルーベリーの甘酸っぱさにスパイスで香りと、ジンジャーシロップで味の深みを加えています。少しですが、香りづけで赤ワインも加えてあります。
2種類のベリーだけでなくて、バルサミコ酢とワイン、スパイスなどの素材も複雑にからみあって、奥深い味わいのソースになっていると思います。
あとは、毎月のフルーツのブッラータは、デザートというよりも前菜のように食べていただけるひと皿を目指しているので、今回もそのあたりに気を付けて考えました。
というのも、イチゴのコンポートやジャムとブッラータって、それだけで十分おいしいんです。でもそれでは、極端な話、味としてはショートケーキになってしまうんです。でもお店としては、デザートではなくて、ブッラータを食べてほしい。そこで酸味を利かせたベリーのソースにしたり、苦味のニュアンスがあるカカオの香りを合わせることにしました。
カカオニブはあっているよね。あえていうなら、カカオニブは噛まないと香りと食感が現れないので、アクセントとして出てくるのが遅い気がする。もうひとつ、食べてすぐにわかるようなアクセントが欲しいかなとも思う。最初のうちは、イチゴの単体とクリームを食べている感じになっちゃってるから。
そうしたらシナモンでも入れてみましょうか。
いいね、ちょっとかけてみようか。(シナモンを振りかけて、試食してみて)ミルクとカカオ、シナモン、とてもいいと思うよ。
はい。イチゴの季節にぴったりのチーズ料理になっていると思います。
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久松農園の野菜をたっぷり味わえる
「ブロッコリーとじゃがいものタルティーヌ」
茨城県土浦市で、有機農法のパイオニア的存在である「久松農園」久松達央さんが育てたブロッコリーとジャガイモをボイルしてから、代々木上原の古民家カフェ「mimet」さんの自家製リエットとともにソテーし、岩手県西和賀町の「巣鴨養蜂園」のアカシアの天然ハチミツを使用した自家製ハニーマスタードソースと和えて、リコッタに盛り付けました。
最初の試作の時から、完成度は高かったよね。唯一、酸味が立ちすぎていた点を調整しようといったけど、どう変えたの?
ボイルしてからソテーしたブロッコリとジャガイモは、前回だと白ワインビネガーをベースにしたソースで和えていたのですが、酸味を抑えるためにマスタードとハチミツだけにしてあります。
すごくバランスが良くなったよね。
あとは、前回はコンビーフをソテーするときに使っていたのですが、「できるだけ作り手の顔がみえる食材を使おう」というCHEESE STANDのテーマにも合わせて、代々木上原のカフェ・mimetさんの豚のリエットを使うようにしました。
CHEESE STANDらしいタルティーヌになったと思います。お客様に食べていただくのが楽しみだね。
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旬の芽キャベツをたっぷり味わう
「芽キャベツとモッツァレラのピッツァ」
これから旬になる芽キャベツをたくさん食べていただきたいと思い考えました。
タイムとローズマリー、パンチェッタとともに芽キャベツをオーブンでローストしてから、ピッツァ生地にモッツァレラとバジル、ローストした芽キャベツやパンチェッタ、ケッパーを順にのせて焼き上げています。
芽キャベツとカリカリのパンチェッタの間違いない組み合わせで、食べ応えの満足感もあると思います。
今回で3度目の試作して試行錯誤を繰り返してきたこともあって、すごくまとまりが出てきました。前回は、ローズマリーの香りが強かったので、そこを抑えて、焼けた芽キャベツの香りが伝わりやすくなっていると思います。
ありがとうございます。トマトソースの方が旨味も強いのでいいかとも思ったのですが、そうすると全部がトマトの味になってしまうんです。芽キャベツよりも強くなってはこの料理では意味がないので、トマトソースは、ちょっとずつとおく程度にしています。
あとは、芽キャベツを焼くときに、パンチェッタを一緒に焼くようにしました。パンチェッタから出る脂の旨味を芽キャベツにうつしていくようなイメージでローストしています。
ケッパーを加えたので旨味も増えたし、バジルの風味もわかりやすくなったと思う。
じつは、バジルの分量を調整しいまして、カットした1ピースに必ずひと口分のバジルが入るように散らしています。
芽キャベツは、断面が焦げるくらい火が入るとさらにおいしくなると思うので、調整してみてください。
わかりました。調整してみます!
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このようにすべてのシーズナルメニューは、1品1品、どうやったらおいしくお客様に食べてもらえるかを考え、ほぼ1カ月かけて作り上げています。
1月と2月のシーズナルメニューは、現在SHIBUYA CHEESE STANDで販売中です。ぜひご利用くださいませ。
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文・構成、撮影=江六前一郎