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『月夜野』

風が吹いて
下駄は飛んでいった
足も一緒に

いくら風でも
魂までは
持ってけないらしい

片足で野に立つ
私はカカシ

この地上から
月を想う

まるで
きいろのあかりだ

濃紺の空に映える

届かないから
美しく
さみしいんだろう

月は近くにあっては
いけない

月もまた
さみしいのだ

詩/こっこきゅん♥どうしてくれるーら
イラスト/nao

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