人間はキモい

テーマ「人間」 1,000文字 60分


人間はキモい。大抵の場合何も話そうとしない。勝手に判断して勝手に見切りをつけては勝手にどっかに行く始末。
何も言わないでどっかに行くなよ。避けるなよ。話し合えよ。会話をさせろ。話そう。頼むからどこにも行かないでくれ。

逃げるのは人間の権利であり、それが最も簡単な解決「忘れる」ていうか「なかったことにする」、「始末をつけずにどこかにいく」であることは重々承知であり、先にそちらを選び実行したのはそっちだ。それに対してそっちがなにかをする義務みたいなのは一切発生しない。

だが、同様にこちらが言いたいことをいう、恨み言を言う権利はあるはずだ。義務とか権利とかいう言葉は大部分が強制で構築された思想含有語なのは重々承知だが、広く社会一般に浸透した概念なのでこちらを使わせてもらう。めんどくさかったら逃げる自由に先方の観測範囲外で好き勝手喚き散らす自由は認めてもらおう。

こっちだってかなり我満してきたんだ。目に入る情報はすべて統一的に管理するというのが私の基本的な信念であるからして特定の誰かに対してのみ見えないような意見表明の仕方など全く心得ていない。つまり、自分の行動はすべて自分の監視下にあり、自然私は私を縛り続けていた。

キモすぎる。勝手にどっか行くなよ。話し合いさせろよ。嫌なら嫌だって言え。逃げてもいい。だけど、だったら追いかけさせろよ。普通公共通念の範囲内で仲良くしてたんだから急にコミュニケーションを断絶させるとか意味わかんないだろ。何も言わないことが強烈な意志の表示になるだなんて甘えんなよ。お前が何も言わないからこっちはお前を甘えてるなんて勝手な分析しかできなくなるんだ。逃げんなよ。
こっちは言葉しか使わないんだ。事情があるなら把握させろ。こっちに決着着けさせろ。そういうことするお前が嫌いだ。勝手にこんなこと言いたくなる自分も嫌いだ。なんなんだお前。

こんな文章を書いておいて何がなんだかわからない。別に今までの言葉に、言葉としての意味はない。結局のところ伝えたいのはただ一つ。俺がこの文章を書いたってこと、今まで書かなかったってこと、そしてどうでもいいけど嫌な気分だってことだ。

俺とお前が今後会うかどうかわからないし、なんなら一生会わなくてもいいし、だったら話は簡単だけど残念なことに未来は不確定だ。
昨日帰りにあいつとした会話がここまで尾を引いてこんなことになった。
謝るつもりはないが、メンヘラとは斯くも然様なもの也。
人間関係は味わい深い。

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