【ドラッグ】合成麻薬フェンタニルについて
はじめに
大前提として筆者は薬物の乱用、違法薬物の接種に対して否定的です。
依存性があり、人間性を徹底的に破壊するその存在を忌み嫌っています。
しかし、一方で麻薬ビジネスや薬物依存の問題はこの先も決して無くなることはないでしょうし、日本でもいつ拡大するか分からない側面があると考えています。
人間は容易に堕落します。なぜなら私自身が知っているからです。
ゲーム、ネット、SNS、アルコール、たばこに依存した過去があるからです。
その際に大切な関係を失い、それは修復することはありませんでした。
現在は様々な方の援助により自立することが可能になっていますが、それらの身近な物質以上に人間を容易に変えてしまう物質を危険視しています。
今回の本題。
毎日新聞夕刊10/22号に掲載された一面の記事に興味をひかれた。
定額動画サービスに加入していた時に「DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機」や「テイク・ユア・ピル: スマートドラッグの真実」といった動画を通してドラッグの危険性や依存性などについては知っていたつもりだが、大統領選の争点にまでなっているという。
(上の動画はおすすめなので時間があればみてほしい)
そこで今回は記事の中でも触れられていたDEAの情報を元に調べてみようと思う。
アメリカ麻薬取締局 (Drug Enforcement Administration)
https://www.dea.gov/
トップページから早速話題のフェンタニルについての一文が掲載されている。なんとなく危険だということはわかる。
そもそもDEAとはどんな組織なのか?
DEAとその歴史について(ChatGPTによるまとめ)
DEAの歴史と規制薬物法の概要
アメリカ合衆国麻薬取締局(DEA: Drug Enforcement Administration)は、1973年に連邦政府によって設立され、薬物の違法取引と規制薬物に関する法律の執行を担っています。DEAは、当初から国内外の薬物問題への対応を重視し、数千人の職員が全米および海外の拠点で活動を展開しています。その使命は、米国民を危険な薬物やそれを取引する者から守ることにあります。
DEAは、捜査の現場で活動する「特別捜査官(Special Agents)」をはじめ、薬物の合法市場を監視する「転用防止調査官(Diversion Investigators)」、科学捜査のエキスパートである「法科学者(Forensic Scientists)」、分析を担当する「情報研究スペシャリスト(Intelligence Research Specialists)」など、多岐にわたる専門家が集まる組織です。また、高度な訓練を受けた支援スタッフもこれらのチームに加わり、全員が連携して薬物関連犯罪の防止に努めています。
DEA設立の背景
DEA設立のきっかけとなったのは、1960年代から70年代にかけて急増した違法薬物の蔓延と、それに伴う犯罪や社会問題の拡大でした。特に、ヘロインやコカインなどの危険薬物の取引が深刻化し、社会不安が高まったことで、連邦政府による強力な対応が求められるようになりました。
それ以前、米国では麻薬取締の責任がいくつかの異なる機関に分散していました。例えば、財務省の「麻薬取締局(Bureau of Narcotics)」や、司法省の「薬物危害対策局(Bureau of Drug Abuse Control)」などがその一例です。しかし、これらの分散された取り組みでは十分な効果が得られなかったため、これらを統合する形でDEAが誕生しました。これにより、国内外の薬物問題に対する一元的な対応が可能となり、より効率的で強力な法執行が行えるようになったのです。
規制薬物法の進化
DEAの活動を支える法的枠組みの中心となっているのが、1970年に制定された「規制物質法(Controlled Substances Act, CSA)」です。この法律は、薬物を医療用途、危険性、乱用の可能性などに基づいてスケジュール(Schedule I~V)に分類し、その管理方法を定めています。
スケジュールI: 医療用途がほぼ認められず、乱用のリスクが非常に高い薬物(例:ヘロイン、LSD)。
スケジュールII: 医療用途はあるものの、依存性が高く慎重な管理が必要な薬物(例:コカイン、モルヒネ)。
スケジュールIII~V: 乱用のリスクが比較的低く、医療用途が広く認められている薬物(例:一部の鎮痛剤や抗不安薬)。
DEAは、この分類に基づき、違法な製造、流通、所持に対して厳格な法執行を行います。同時に、医薬品や化学物質の適切な使用を確保するため、合法的な薬物の監視も担当しています。
国際的な活動と進化
DEAは、米国内の違法薬物取引の取り締まりだけでなく、海外にも拠点を構え、国際的な麻薬カルテルやテロ組織との戦いにも積極的に参加しています。麻薬犯罪は国際的なネットワークを形成するため、国境を超えた協力が不可欠です。DEAは各国の法執行機関と連携し、違法薬物の供給源を摘発し、その流通経路を断ち切るために尽力しています。
現在と将来の展望
今日のDEAは、違法薬物市場の変化に対応し、フェンタニルやメタンフェタミンのような合成薬物への対策を強化しています。さらに、インターネットを利用した暗号市場での薬物取引や、仮想通貨を利用した資金洗浄など、新しいタイプの犯罪にも取り組んでいます。DEAの使命は変わらず、技術革新や社会の変化に対応しながら米国民の安全を守り続けることにあります。
随分と歴史のある組織なのだな。
そして出てきたフェンタニル、メタンフェタミン。
今回気になったキーワードだ。これについてさらに詳しくまとめてもらう。
既存の薬物と何が違うのか?
フェンタニルとメタンフェタミン:合成薬物の詳細と特徴(ChatGPTによるまとめ)
合成薬物であるフェンタニルとメタンフェタミンは、近年、違法薬物市場で大きな問題となっています。これらの薬物は、伝統的な薬物(例えば、コカインやヘロイン)とは異なり、化学的に合成されて製造される点が特徴です。それぞれが非常に強力な作用を持ち、依存性や乱用の危険性が高いため、社会や医療現場に深刻な影響を与えています。
以下では、これらの合成薬物の特性、健康被害、そして既存の薬物との違いについて詳しく解説します。
1. フェンタニル(Fentanyl)
特性と合法用途
フェンタニルは、医療用に使用される非常に強力な合成オピオイドです。その効果はモルヒネの50~100倍とも言われ、強い鎮痛作用を持つため、がん末期患者の疼痛管理や手術後の痛みの緩和に使用されます。合法的には貼付剤や注射剤、口腔内用製剤として処方されます。
健康被害と違法使用
フェンタニルはその即効性と強力な作用のため、違法な市場でも乱用されており、特にアメリカではオピオイド危機の中心的な存在になっています。違法フェンタニルは、中国やメキシコの地下工場で製造され、粉末、錠剤、もしくは他の薬物(ヘロイン、コカインなど)に混ぜられた形で密売されます。
致命的なリスク:フェンタニルは少量でも過剰摂取につながり、呼吸停止を引き起こします。
他の薬物との混合:フェンタニルは偽造薬物に混入され、使用者が気づかないうちに摂取するケースが多発しています。
フェンタニルと他のオピオイドとの違い
フェンタニルは、ヘロインやモルヒネと同じくオピオイドですが、その強力な鎮痛作用と短時間での効果発現が特徴です。医療用途としてのメリットがある一方で、乱用時の致死率が極めて高いという問題もあります。
2. メタンフェタミン(Methamphetamine)
特性と合法・違法な用途
メタンフェタミンは、中枢神経刺激薬であり、かつてはADHD(注意欠如・多動症)や肥満治療のために処方されることがありました。しかし、その強い依存性から現在では医療用途が極めて限定的となり、多くは違法な形で流通しています。
健康被害と乱用の影響
メタンフェタミンは使用するとドーパミン(快楽を感じる神経伝達物質)の大量放出を引き起こし、強烈な高揚感をもたらしますが、その後、極端な疲労感や精神的不調に襲われます。長期使用は深刻な健康被害をもたらします。
身体への影響:心拍数や血圧の上昇、体温の上昇、心臓発作のリスクが増加。
精神への影響:幻覚、被害妄想、激しい攻撃性など、精神疾患の誘発リスクが高まります。
依存性:極めて高い依存性を持ち、使用をやめることが非常に困難です。
メタンフェタミンとコカインとの違い
コカインと同様に、メタンフェタミンも覚醒作用を持ちますが、効果が長く持続するという違いがあります。コカインの効果は通常30分~1時間程度ですが、メタンフェタミンは最大12時間も効果が続くことがあり、そのため乱用による身体的・精神的消耗が著しくなります。
3. 既存の薬物との違い
4. 社会への影響と対策
フェンタニルやメタンフェタミンは、その強力な作用と依存性の高さから、犯罪の増加、社会的負担の増大、そして医療制度への圧力を引き起こしています。特にフェンタニルは、過剰摂取による死亡事故が急増しており、各国で深刻な社会問題となっています。
政府やDEA(アメリカ麻薬取締局)は、これらの薬物に対する法執行や教育活動を強化し、違法製造の撲滅や治療支援を推進しています。また、インターネットを利用した取引の摘発や、医療現場での処方管理の厳格化も重要な課題です。
なるほど。でもなぜ他の薬物に混ぜるのだろうか?そのメリットは?
フェンタニルが他の薬物に混合される理由(ChatGPTによるまとめ)
フェンタニルは、違法薬物市場で他の薬物に意図的に混入されることが多く、その背景には経済的動機や薬物の効果強化といった要因があります。このような混入は、使用者が意図せずフェンタニルを摂取することで、致命的な過剰摂取のリスクを高め、アメリカをはじめとする各国で薬物過剰摂取による死亡者の急増を引き起こしています。
以下では、なぜフェンタニルが他の薬物に混ぜられるのか、その理由を詳しく解説します。
1. コスト削減と利益の最大化
フェンタニルは非常に安価で大量に合成できるため、他の違法薬物(例えばヘロインやコカイン)と混合することで、密売人はコストを抑えながら販売できる薬物の量を増やすことができます。
少量で強い効果:フェンタニルはわずか数ミリグラムで非常に強い作用を持つため、少し混ぜるだけで強力な効果を得ることが可能です。
ヘロインの「かさ増し」:高価なヘロインの代わりにフェンタニルを混入し、外見は同じでもより多くの量を製造・販売できるため、利益が増大します。
このように、フェンタニルは密売人にとって費用対効果の高い「添加物」として利用されているのです。
2. 効果の強化と中毒性の向上
フェンタニルは、他の薬物に混ぜることでその薬物の効果を強化します。例えば、ヘロインやコカインにフェンタニルを加えることで、使用者が求めるより強い高揚感や快感を引き出します。
中毒性の強化:フェンタニルを混入することで使用者が薬物への強い依存に陥り、リピーターとなりやすくなります。
「一度で忘れられない経験」:フェンタニル混合薬物を一度使用した使用者は、他の薬物よりも強烈な効果を求めて再度使用するようになります。
3. 偽造薬物の製造と販売
フェンタニルは、他の合法薬(例:オキシコドン、ザナックス)の偽造錠剤にも使用されます。こうした偽造薬は見た目が正規の医薬品とほぼ同じため、使用者が危険なフェンタニルを含む薬を摂取していることに気づかないまま使用してしまいます。
需要のある薬物の模造:需要の高い処方薬を装った偽造錠剤にフェンタニルが混入され、闇市場で取引されます。
密売の利便性:合法薬に見せかけることで、取引の発覚を回避しやすく、より多くの消費者に販売できます。
4. 闇市場の特性と混合の理由
違法薬物市場では、製造や流通の過程で品質管理がなされず、密売人たちが少しでもコストを下げるために自由に薬物を混合します。また、消費者に与える効果が強ければ強いほど、リピーターを獲得できるため、密売人は意図的にフェンタニルを混入します。
消費者が混入を把握できない:薬物の購入者は、混入されたフェンタニルの存在を知らずに摂取するため、結果的に過剰摂取に陥るケースが増えます。
供給チェーンの複雑化:生産地から消費地までの間に複数の仲介業者が関わるため、各段階でコスト削減や効果強化のためにフェンタニルが追加されることがあります。
5. リスクと対策
他の薬物にフェンタニルが混入されることは、薬物過剰摂取による死亡の主な原因となっています。使用者が自分が摂取する薬物にフェンタニルが含まれていることに気づかないため、少量の摂取でも致命的な結果を招きます。これに対し、政府機関や法執行機関は以下のような対策を取っています:
検査キットの配布:使用者が薬物にフェンタニルが混入されているかどうかを検査できるツールを提供。
教育と啓発活動:フェンタニルの危険性を広く周知し、薬物乱用の防止を促進。
密売ルートの取り締まり:DEAなどの法執行機関が違法薬物の供給網を断ち切るため、国際的な協力を強化。
まとめ
フェンタニルが他の薬物に混入される理由は、コスト削減、利益の最大化、効果の強化、そして中毒性の向上にあります。このような混入は密売人にとって経済的なメリットがありますが、使用者にとっては致命的なリスクを伴います。薬物乱用防止と過剰摂取の危険性に対する啓発活動の強化、そして違法薬物市場の摘発が今後の重要な課題となるでしょう。
闇の資本主義といった感じがする。
確かにコスト削減、リピータの獲得は商売の王道ではあるが、これはえぐいな。
フェンタニル検査キットとは?(ChatGPTによるまとめ)
フェンタニル検査キットは、薬物使用者がリスクを軽減し、命を守るための重要なツールです。ハームリダクション施策の一環として、このような検査キットの普及は、薬物関連の死亡を減少させる大きな可能性を持っています。しかし、その普及を阻む法的・社会的な課題もあり、啓発活動やアクセス向上の取り組みが求められています。
そうだ。ハームリダクションだ。
何かの記事で読んだ覚えがある。
違うな。これっぽいけど違う。
あった。これだ。
OKチャット。
薬物使用に対して「ダメ。ゼッタイ。」よりも救急搬送を避け安全に使ってもらうこと。つながること。
そうだそうだ。ここで読んだのだった。
この記事のテーマの中でこどもを守ろうというテーマがあってその中で子供と薬物、オーバードーズについて寄稿されていたのだ。
このテーマの記事が興味深くてこれもまとめて自分でもnoteにしたいと思っていたのだった。
それを今思い出した。
本題に戻ろう。
依存症からの回復について(ChatGPTによるまとめ)
https://www.dea.gov/recovery-resources
というDEAの中のリンクが興味深かったのでリンク先をまとめる。
リンク先が消失していたり、有料コンテンツであったり、いまいち情報がどこにあるのか不明なサイトについては割愛した。
これらの4つの資料は、薬物およびアルコール依存症の回復に関する治療法、支援プログラム、および実態調査に焦点を当てています。
1. Recovery is Possible: Know the Options (CDC)(Recovery is Possible_ Know the Options _ Rx Awareness _ CDCより)
内容: オピオイド依存症の治療と回復方法に関するガイドラインを提示し、薬物治療の効果を強調しています。
ポイント:
治療の種類: メサドン、ブプレノルフィン、ナルトレキソンなどが有効とされています。
支援の重要性: 支援的な社会環境やネットワークが回復に寄与する。
多様な治療アプローチ: 個々に合ったプランの作成が成功率を高める。
2. Therapies for Alcohol and Drug Abuse(Therapies for Alcohol and Drug Abuseより)
内容: アルコールおよび薬物依存症の治療法に関する詳細な情報を提供。
治療法:
行動療法: 認知行動療法(CBT)、動機付け強化療法(MET)、家族療法など。
薬物療法: メサドンやナルトレキソンなど、依存症の克服をサポートする薬が利用される。
12ステッププログラム: 社会的サポートの一環として使用され、長期回復の維持に有効。
3. 12 Step AA Programs: 12 Steps to Recovery for Addiction(12 Step AA Programs_ 12 Steps to Recovery for Addictionより)
内容: アルコホリクス・アノニマス(AA)における12ステッププログラムの詳細な説明と効果に焦点を当てた内容。
主な特徴:
霊的な側面: 個人が高次の力に「降伏」することを求める点が特徴的。
代替プログラム: 宗教的な要素に抵抗を感じる人向けには、SMART Recoveryなどの代替モデルが提供されている。
4. "Life in Recovery" Survey Findings(22Life-in-Recovery22-Report-on-the-Survey-Findings)
内容: 回復者を対象とした全国調査の結果をまとめ、依存症からの回復が個人と社会にもたらす利益を強調。
主な結果:
回復者の多くが財政、健康、家族関係、仕事、法的トラブルの面で顕著な改善を経験。
長期間の回復が進むほど、生活の質や市民活動(投票、ボランティア活動)が向上。
社会的偏見を払拭し、回復を支援する政策の必要性が強調されている。
結論および考察
治療法と支援: 薬物療法と行動療法の組み合わせが効果的であり、12ステッププログラムなどのコミュニティ支援も重要な要素です。
回復のメリット: 回復は個人の生活全般にわたり、経済や社会参加、健康の向上に寄与します。
課題と政策の必要性: 法的・社会的障壁を取り除き、包括的な支援を提供する政策の整備が求められます。
これらの資料は、依存症からの回復を促進するために多様な治療法と支援ネットワークが不可欠であることを示しています。また、回復が進むにつれて個人および社会に与えるポジティブな影響が増大することも明らかです。
そういえばそうだった。
この国のすごい所は依存症からの回復者にチャンスがある点だと思う。
もちろん全ての人にではないだろうし、見えない部分では苦しい思いをしている人もいるのだとは思う。それでも一度ドロップアウトした人間が戻ってくる余地があるというのはうらやましくも思える。
だが、実際に住めばアジア人として差別され、唾をはかれるということもまた真実なのだろう。