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【新聞】人工芝、微小プラ流出から積水樹脂株式会社の株価まで
上記の記事が興味深かったので、記事の中で出てきたキーワードやデータを深堀していく。
東京都多摩市の取り組み
(5)発生量
• 多摩市内の4面人工芝が設置されたテニス コートにおいて、人工芝設置後5年経過時点 で人工芝損耗量について調査を実施しまし た。調査結果の推計値として損耗量は4面合 計で年42㎏(1面1年当り10.5㎏)でした。
• 調査はテニスコートの複数箇所で人工芝残存 芝丈を計測して平均損耗量を積算しました。 当該平均損耗量と施設面積から施設全体の損 耗重量を試算したものです。
ガイドラインに詳細が書かれているが、全部は読み切れないと思うのでChatGPTにまとめてもらった。
このガイドラインは、多摩市のテニスコートで使用されている砂入り人工芝から発生するマイクロプラスチックの流出を抑制するための対策についてまとめたものです。
1. ガイドラインの背景と目的
このガイドラインは、テニスコートで使用される人工芝からマイクロプラスチックが流出する問題に対処するために作成されました(人工芝多摩市ガイドライン)。マイクロプラスチックは、海洋に流れ込み、生態系に悪影響を及ぼしていることが問題となっています。そのため、多摩市では実証実験を行い、その成果をガイドラインにまとめ、他の自治体や施設管理者に共有することで、全国的な対策の参考にしたいとしています。
2. マイクロプラスチックの発生原因と特徴
人工芝は紫外線や摩擦などによって経年劣化し、その結果として微細なプラスチックが発生します。このプラスチックは多くが1mm未満の微細な粒度を持つ特徴があり、排水を通じて河川や海洋に流れ出ています(人工芝多摩市ガイドライン)。また、人工芝以外にも、テニスボールのフェルトやコートブラシの毛などもマイクロプラスチックの発生源となり得ます。
3. 流出抑制対策
ガイドラインでは、テニスコートからのマイクロプラスチック流出を抑えるため、いくつかの具体的な対策が紹介されています。主な方法として、以下のようなフィルターの設置が挙げられます。
排水溝フィルターの設置:排水溝に各種フィルターを設置し、マイクロプラスチックの流出を抑制する。フィルターには不織布フィルター、ヤシマットフィルター、箱型フィルターなどがあり、それぞれ異なる特性を持つ(人工芝多摩市ガイドライン)。
集水桝での対策:集水桝にフィルターを設置することで、排水溝を通過する全ての水をろ過し、プラスチックの流出を抑えることが期待されています。しかし、大雨の際にはフィルターが排水を妨げ、冠水のリスクがあるため、慎重な管理が必要です(人工芝多摩市ガイドライン)。
4. 課題と今後の展望
フィルターの維持管理や大雨の際の対応が課題として挙げられています。特に、豪雨の際にはフィルターがすぐに詰まり、通水能力が低下するため、定期的なメンテナンスが不可欠です。また、フィルター設置だけでは捕捉量に限界があるため、さらなる研究が必要とされています。
5. 私たちにできること
ガイドラインの最後では、市民一人ひとりができる取り組みについても言及されています。例えば、ゴミの分別、アップサイクルの実践、ペットボトルの削減など、個人レベルでできる行動が紹介されています(人工芝多摩市ガイドライン)。
このガイドラインは、多摩市だけでなく全国的にスポーツ施設でのマイクロプラスチック問題に取り組む際の参考になることを目的としています。質問があれば、多摩市のスポーツ振興課が対応していると記載されています。
また上記多摩市のページの中で出てくる共同での取り組み先の一つとして、積水樹脂株式会社という名前が出てくる。
そのWebページ、サスティナビリティに関する2024年度版があったのでそこからまとめる。
積水樹脂株式会社が人工芝ビジネスへ参入したのは2001年。
一方、ス ポーツ関連の主力は人工芝です。樹脂製品に求めら れる環境配慮や、夏場の暑さ対策、耐久性の向上 積水樹脂グループの マテリアリティ コーポレート・ガバナンス にも取り組み、シェア拡大を目指しています。
また株主向け報告書があったのでその中身も見ていく。
上記の報告書ではスポーツ施設関連事業の中に人工芝があり、公共分野は同社の売上高構成比の 45.8%占め、その 売上高は 28,729百万円となる。
さらに細かい情報がないかと思い、IRニュースを見る。
2024年11月14日に、2025年3月期 半期報告書 が出ていた。
この中でも残念ながら割合の詳細はないものの公共分野セグメントに関するコメントがある。
<公共分野>
都市環境関連事業:防音壁材は、高速道路関連大型工事の端境期であることや工期の長期化・遅延の影響を受けながらも、本年8月に国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS」に登録された「長耐久ガラスコーティング反射板」が採用され、順調に推移した。また、来年度以降に計画されている物件に対する受注活動にも注力した。
交通・標識関連事業:交通安全製品は、帯状の緑LED発光で外側線の位置、道路端部を視覚誘導する「プロジェクションガイド」が東北道で採用されたことや、24時間自発光でドライバーに道路線形を示す「ナビリード」、「サンデリーⅢ」が好調であったことに加え、車線分離表「ポールコーン」も堅調に推移したことで売上増となった。路面標示材は、自転車道路や通学路等で採用され、順調な成績を収めた。一方、標識関連製品は、新規開通路線が減少した影響で売上減を余儀なくされた。
景観関連事業:防護柵製品は、交差点・通学路の前期までの集中整備が一巡したことにより、前年同期を大きく下回る成績となった。当中間期においては、河川の転落防止を目的とした防護柵の設置など、防災・減殺ニーズをとらえた製品群の提案に注力している。高欄や通路シェルター製品は、暑さ対策用品の日よけや東屋等が採用されたが、昨年好調だった反動を受け、低調に推移した。
スポーツ施設関連事業:人工芝は、環境配慮型製品の提案が受け入れられたことに加えて、私立大学や高校向けのグラウンド用途や民間テニスクラブ向けに採用され、好調に推移した。
関連グループ会社事業:国内では、高速道路の路面標示工事や自治体発注の構造物メンテナンス工事において、先行指標となる工事の受注は前年同期を上回るも、当中間期においては、後期変更の影響を大きく受け、大幅な売上減となった。海外では、欧州における交通安全製品「ポールコーン」、「ハイドロミラー」や弾性車止め製品の販売が好調に推移し、前年同期を上回る成績となった。また、陶器より連結子会社化したWEAMSグループについては、仮設道路保安用品の売上が堅調に推移した。
公共分野セグメントの中では人工芝は好調。
ただし他の物の規模から考えれば大きなウェイトを占めてはいないのではないのだろうか。
この中では前年同期比では売上高は増加したものの、原価も同様に増加したため最終的な利益が減少とのこと。
TradingViewで見る積水樹脂株式会社
ファンダメンタルでは年間の売上高は下落トレンドにある。
さらに当期純利益率は11.6%台から7.4%まで下落している。
売上高の中身もJapanのみに依存している。
ただし先の報告書ではアジア市場、海外市場への展開をを示唆しているので、TradingView側のデータが古い可能性が高い。
またそれまでにはほぼ無かった負債が2023年から急激に増加している。
テクニカル分析では強い売りとの結論が出ていた。
株価の推移をチャートで見ていく。
月足チャートで上場以来の流れを見る。
成長した会社。
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週足チャートでもう少し最近の動きを見る。
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日足チャートでさらにこまかく
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全体としては2700から2600円が最高値となっており、そこを迎えると売られて下がるというパターン。
日足では直近安値を割ればさらに下落か。
決算の度に下落しすぐに戻るまたはしばらく、続くといったパターンがありそうだ。
入るのであれば決算前に空売りで入りたかった。残念。
一方で5月にアクティビストが大量保有の報告を出した。ということで上がっていくことを期待しているというYahoo掲示板での声もあった。
さらに経営陣の交代による変化を期待している旨もあった。
なかなか複雑だ。
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