大切にしたい日本の文化
2025年が幕を開けた。本年もAIのもたらす技術が一層、進化していくだろう。
だからこそ、今年は、日本人が築いてきた伝統、文化の良さを受け継ぎ、発展させて行く努力も忘れたくない。
その一つは、「精神的文化」だ。家族や年配者を敬ったり、勤勉に労働する態度、譲りあいや思いやりといった日本人が特に大切にしてきたものだ。最近の若い世代のコミュニケーションは、SNSでのライブ中継など、直接、対面しない環境での画面越しでの方法が主流になっている。だからこそ、家族や友だちどうしが皆で集まってパーティーをしたり、旅行に行ったり、地域でボランティア活動を行うなど、生の対人の中での経験をできるだけ持つことができるように、全ての世代が互いに努力していく必要が高まっている。
さらに、忘れてはならない二つめは、「物の伝統文化」だ。例えば、花火職人による手作りの花火は、毎年、多くの人を魅力する。また、海外でも輪島塗などの伝統工芸品や日本製のランドセル、日本の神社のお守りも人気だそうだ。これらに共通するのは、いずれも「手作り」である点だ。
こうした「精神的文化」と「物の伝統文化」を繋ぐ共通点は、日本人が当たり前に持ってきた「繊細で丁寧な心」である。そして、この心を持っていることが、日本人の日本人たる所以である。これからのAI時代を生きていく我々は、この心に自信を持って、日本のオンリーワンの文化として、世界に強く発信していかねばなるまい。