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ネット世論の限界 流行らせる力はあるが、選挙結果を左右する力はまだない
ネットで形成される世論にどれだけの力があるかと言うのは興味深い問題だよね。
そこで谷原司さんと言う立命館大学の教授が書いた「ネット世論の社会学」というのがとても参考になることを教えてくれたよ。
この間の都知事選で石丸伸二さんが予想外に1,600,000票取って健闘したけれども、結局勝つことができなかったよね。
その理由と言うのは、リアルな組織票のところには、やはりネットの影響力は及ばないと言うことなんだよね。
今日本を動かしている世論には3つの大きな力があって、1つがマスコミ世論、2つ目がリアルな現実社会の考え方、そして3つ目がネット世論なんだと、書いてあったよ。
特に政治の場合は、この3つがともに影響与えるから、どれか1つだけではまだ不十分なんだね。
だから石丸さんが旋風を起こしても、200万票にはどうしても届かないんだね。
だけど、この力関係と言うのも徐々に変化しているみたいだね。
特にマスコミ世論と言うのはだんだんと力を落としているよ。
この30年の間に朝日新聞の発行部数は、なんと、800万部から400万部まで、半分になってしまったんだよ。
それで右派の方が伸びているかと思えば、そうでもないんだね。
産経新聞なんかは、やはり経営危機がささやかれているし、ついに夕刊フジも休刊になってしまったからね。
それに毎日新聞なんかも、もう富山県では販売していないんだよ。つまり、もう全国紙ではなくなっているあるわけなんだ。
逆に中日新聞とか、東京新聞とか、岩盤のような販売網を持っていて、中日ドラゴンズと連携して部数を維持してるところが、意外に部数を減らしていないんだよね。
それからこの本の帯には民意を作るのは0.2%のユーザだったと書いてあるけれども、ちょっとこれは誤解を呼びやすい表現だね。
これはどういうことかと言うと、安倍晋三元首相の葬儀を、国が主催してやるかどうかと言う議論になったときに、ネット上の反対意見を調べた結果なんだよ。
大体みんな共産党の小池書記長のツイートなんかをリツイートしてる人がたくさんいて、それでもともとのツイートを調べたら、0.2%だったと言う話だよ。
これも政治に限った話で、何かを流行らせたりする場合には当てはまらないからね。
ネットの影響力をどう評価するかと言うのは、この本では政治的な分野にだけ限っているけれども、それは総合的なものではないだろうね。
どちらにしろ日本が良くなるために、一生懸命意見を発信する人がたくさん出てくる事は、基本的には良いことだよ。
ただその時に、悪意を持って嘘の情報で他人を貶めるようなことだけはやっぱりやっちゃいけないよ。
これは幸福の科学の大川隆法さんの「地獄の法」にも書いてあったけれども、ネットでついた嘘は、あの世の閻魔大王もちゃんと裁くと書いてあったからね。
これは信じたほうがいいかもしれないよ。