JDバンス「ヒルビリーエレジー」と白人貧困層
ヒルビリーエレジーを読んでみたけど、本当に今の白人の田舎の人たちは重労働をしたがらないし、ちょっとしたことですぐに仕事を辞めてしまうんだよね。これはなぜなのか、JDバンス自体もよくわからないというのがどうも本当のことらしいよ。
どうしてわからないかと言うと、実はバンス自身子、教会に行く習慣がないからなんだよ。熱心に働くっていうのは、マックスウェーバーの言ってる通り、プロテスタンティズムの倫理から来ているので、熱心に信仰して教会に行く習慣がある人の中から、勤勉に働くことをいとわない人が出てきたんだけど、バンスも指摘している通り、南部のバイブルベルトと呼ばれるところで、教会に行く習慣のある人は驚くほど少ないんだよ。だけど、アンケートとると、プライドもあって行っていると嘘をつくんだ。
彼の家族の中で教会に行く習慣を持っていたのは、実のお父さんだけだけど、そのお父さんと過ごした時間ていうのもそんなに長くないんだ。彼はおばあさんに育てられた3年間が人生を変えたと言ってるけど、このおばあさんも教会に行く習慣は全然ない人だったようだね。
だからといって、政治の側から国民に対して教会に行けとは言えないよ。ここが根本的にアメリカが立ち直れるかどうか問題なところだよ。国が宗教を奨励するぐらいやらないと、再び教会に行く習慣は戻ってこないし、そうならないと勤勉の精神も戻ってこないと思うよ。ここが難しいところだね。