ハッピーエンド 中国的な監視社会となった未来日本の青春映画だよ
とても面白いアイディアに満ちた映画だよ。これは。
そう遠くない未来の話なんだけれど、多分これは日本が中国の属国みたいになって、中国的な監視社会なってしまった世界なんだよ。
常に監視カメラでチェックされていて、歩きタバコをしたり、違反をしたりすると、減点されて罰として奉仕奉仕活動をさせられるんだよ。
これは実際に中国では既に行われていることだからね。本当に恐ろしいよ。
その中で、のほほんと生きてきた高校生たちが、自由が失われていくことの恐ろしさに気がついて、もがき始めると言う内容だよ。
それから外国人差別の問題も扱っていたね。
すでに多くの移民2世が高校生になっているんだけれども、あからさまな差別をされるんだよ。
道を歩いていると、警察に呼び止められて、顔認証でチェックされて、移民カードを持っているかとか聞かれるんだね。
そして持っていないと家まで連れていかれて、家宅捜索みたいなことまでされるんだよ。
こうしたがんじがらめになった監視社会の中で、諦めてしまって、従順な羊のように飼い慣らされていく姿が描かれてるよ。
でも救いもあるよ。やはり高校生と言うのは、自由に生きる事を願う存在だからね。
そうした彼らの自由を求めるパワーが、監視カメラを撤廃させる力になると言う所には、1つの救いがあるよ。
映画では特に意識はされてないけれども、近未来のディストピア社会を描くと、どうしても中国的になるというのが実に面白いね。
これをもし中国で上映したら、多分中国人はキョトンとすると思うよ。「いや、これは中国では現実なことですよ。どこが恐ろしいんですか」と言われるに決まってるよ。
中国的な監視社会にだけは絶対にをしてはいけないよ。若い人に見てもらいたいね。