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三菱重工の中型ジェット機MRJの失敗 日本政府に産業政策がないからだよ

今まで、三菱重工の中型ジェット機MRJは何で失敗したのか不思議だったんだけれども、1つヒントが出てきたよ。

中野さんと言う人が書いたシュンペーター入門に、90年代後半の橋本内閣以来、現在の政府自民党の経済政策が間違えだと書いてあったよ。

この本の中には、経済成長率が他のどの国よりも低いだけではなく、政府支出の伸び率も他のどの国よりも低い国、それが日本なのですと書いてあったよ。

つまり、日本は世界に冠たる緊縮財政国家であったということなんだね。

普通であれば、新しい産業を作り出すために、産業政策として国が投資をしたり、関税を引き上げたり、補助金を出したりするものだよね。

ちょうど今、半導体産業に対してやっているようにね。

ところが中野さんも言ってる通り、日本は世界に冠たる緊縮財政国家だから、この産業政策のお金をケチっているわけだよ。

そしたら新しい産業なんてやっぱりできるわけがないよね。

それでも三菱重工は、積極果敢に自分だけで航空機産業を作ろうとしたわけだよね。

それで多額のお金を自腹で出したんだけれども、やっぱり資金力が続かなくなったし、売れる見通しもはっきりとしなくなったから、中断するという苦渋の決断をしたわけだよね。

もし経産省が経済的にも積極的にバックアップして、ジェット機の輸出にも補助金を出したり、日本航空や全日空にも、三菱重工製のものを優先して買うように行政指導しておけば、よかった話だったんだよ。

もちろん三菱重工にもマネジメント上の至らない点はたくさんあったんだろうけれどもね。

そもそも航空機産業という巨大な産業を作り出すには、国が乗り出さなければ絶対にできなかったという教訓が得られなければいけないと思うよ。

トヨタだってスタート時点では、保護されて補助金や関税的な優遇をたくさん受けていたわけだからね。

たくさんの雇用を創出することが国の経済政策の最大の使命だと思うよ。

それをするためにも、そろそろ自動車産業がピークを過ぎてきているわけだから、航空宇宙産業を立ち上げるべく、もっともっと政府はお金を使うべきだと思うけどね。

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