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NHKスペ冤罪捜査の深層 公安捜査部 組織の決定はだめだよ
NHKスペシャルで、警視庁の公安捜査部が起こした冤罪事件について、内部の音声データが公開されたね。
当時の部内の意思決定が、全てバラされてしまったんだよ。
それで捜査を指揮していた上層部の何人かが、自分の出世のために事件を捏造して、犯罪者扱いされた人たちの人生をめちゃくちゃにしてしまったということが、白日のもとにさらされてしまったんだよ。
そして、NHKの取材版が、間違った意思決定をした上層部の人たち一人ひとりに、突撃取材をしているんだよ。
突撃取材をされた上層部の人たちは、みんな口を揃えて、組織の決定だとか、まだ裁判中ですからとか逃げているけどね。
だけど、実際の音声データを聞いてみると、部下の人たちはこれは事件性がないとはっきり考えていたんだよ。
だけど、それを無理矢理、犯罪に仕立て上げてしまったんだね。
これは本当に言い逃れができないよ。
裁判でも、参考人として呼ばれている当時の捜査員が、はっきりと「捏造です」と証言してしまっているしね。
前代未聞のことのように思えるけれども、組織の中ではよくある話だよね。
個人としての良心を押しつぶして、組織の利益のために、正しくないことでもやるというのは、どこでも日常茶飯事だからね。
後で問題が起きると、会社全体としての決定でしたとか、必ず、実際に責任がある奴ほど、言い逃れするからね。
とても感動的だったのは、捜査員の1人が、逮捕された後で勾留されているうちに、病気が悪化して死んでしまった無実の人の所へ、謝罪に行くところだね。
ここは本当に涙が出たよ。
組織の方針に反抗して、真逆のことをするのは怖いとはっきり言っていたね。
だけども、組織のために警察官になったんじゃないないんだ、と言う所では、思わず感動して涙がこぼれ落ちたよ。
そのあとで、この捜査員と遺族は4時間も語り合ったというからね。
本当に良心をまだ失っていない捜査員が1人でもいたということが、遺族にとっての救いになったんだろうね。
やっぱり人間は一人一人個人が原点だよ。
どんな間違いも、実際に判断を下した個人の責任であって、組織全体で決めたことですみたいな言い訳は、通用しないと肝に銘じないといけないね。