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リアル・ペイン アウシュヴィッツ3世のルーツを探す旅だよ

劇場が満員になっているのには驚いたよ。

最近はこんな感じの、繊細な心の旅路が受けているのかもしれないね。

だけど、とてもヘビーな映画でもあるよ。

ユダヤ人でポーランドでナチスに強制収容所送りにされた人たちの生存者がアメリカに渡って、その子孫が強制収容所を見学に来ると言う話だよ。

3世にもなると、すっかりアメリカ人になっていて、自分がユダヤ教の教えを守ると言う意識も全然ないんだよ。

そもそもユダヤ教をちゃんと信じてないから、どうしてユダヤ人が迫害されたのかもよくわからないし、ユダヤ人としての信念もほとんどないんだね。

だけど、差別されているという現実はあるし、ここまで激しく差別されたというところにたじろいでしまうんだよ。

それだけ差別されると言う事は、自分たちの信仰の中に何か特殊なものがあるはずなんだけれども、それがもうすっかり抜け落ちているんだよ。

だから、自分がちゃらんぽらんに生きていて、マリファナをやったりすることに、なんとなく罪の意識を持っているんだよ。

そして、精神が不安定になって、睡眠薬をたくさん飲んで自殺未遂をしたりするし、躁鬱で気分の上がり下がりが激しいんだよ。

だけど、その原因は、心の中にしっかりとしたユダヤ人としての信念がないのだと言う事なんだけれども、それを認めたくないんだね。

だから、これは現代の人たちが宗教的な信条を無くしてしまって、神のために生きるということも忘れ果てて、それでも何故か生きていることに、罪の意識を感じるということなんだろうね。

これは、現代人が宗教と離れ離れになってしまったことの悲しみを描いた映画だと言えるかもしれないね。

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