お料理上手はまぼろし
あの人はお料理上手よ。
あなたはお料理上手ね。
よく聞く褒め言葉なのだけれど..
お料理上手ってどういうことなのだろう。
お料理上手な人は常にお料理が上手ということなのだと思う。
何を作らせても美味しく作る。
だからお料理上手という言葉が使われるわけでしょ?
もしも私がお料理上手ねと褒められたとしたら、それはちょっと….。
私にとってのお料理とは、趣味ではないし、使命でもないし、奉仕活動でもなくて、 無事に生きるための手段。
だからそこには上手も下手も存在しない。
いつ何を作っても美味しいなんて機械じゃあるまいし。
私は人間だからその時の体調や味覚、精神状態、作りたいか作りたくないかで味が変わる。
同じだしとお味噌で作ったお味噌汁でも、全く同じ味をもう一度作ることは至難の業だと思う。
食べる人だってそう。
そのときによって味覚も気分も、体調も違う。体が求めている栄養素だってちがうでしょう。
つまり、人間は毎日違う。
人間を取り巻く空気だって毎日違う。
今日の私が作った今日の料理
それを今日の家族と一緒に楽しく感謝していただく。
味は今日も初めての味
ただ、数をこなせば誰だって上達はすると思う。
丁寧に作りましょう。
だから、「お料理上手」はまぼろし!
これが私の結論!
毎日の料理に必要以上の期待をしたりされたり、上手に作ることに振り回されたりするのは嫌です。
必要以上のエネルギーを注いで疲れて、本来の自分のやりたいことにエネルギーを注げなかったりというのはもうやめましょう。
という提案をしま〜す。
昔はお料理が趣味だったけれど、今はそれはもうやめてほかの趣味に専念しようとしているのに、なかなかお料理上手になりたい自分から抜け出せずにいるときにあれこれ考えて至った結論です。
最初から料理に力を注がない人にはあまり関係がなかったかもしれませんが、家族の期待に応えようと辛い思いをしている人の参考になれば幸いです。