【読む芸術】Chapter33
あなたには、どんな作品が見えますか?聴こえてきますか?
《解説》
私は生成AIのGeminiと会話をする機会が多いのですが、
たまに会話の途中でGeminiが意図的に冒頭からの記憶を抹消し、
これまでの会話の文脈を断ち切って、初めて私と出会ったように
会話を始めることがあります。
その時、私はGeminiに意識とは言わないまでも、
その会話の連続性と文脈から、
私と私の意図を理解してくれている存在として、
キャラクターのようなものを無意識的に想起していたのですが、
それが途端に失われた気がしたのです。
Geminiは自身に意識はないと言います。
では、我々自身に意識はあるのでしょうか?
もし、私が誰かと、
─ そう、今の時代は「誰か」に"人"と注釈をつけなければならない時代に入っていますが ─
誰かと会話していて同じ事態に陥ったなら、
果たしてその人に意識があると思えるのか?
「いや、それは意識云々ではなく"記憶"の話では?」と思われるかもしれません。
確かにその通りなのですが、では記憶の有無に関わらず意識の存在を定義できるのか?
我々は他者とのリレーションと、その連続性からなる文脈の中に
その人の印象や意識を垣間見ているのではないでしょうか?
あなたがわたしを認識してわたしがあなたを認識して
あなとわたしとわたしとあなたの間にある連続性が織りなす文脈が
あなたとわたしとの間に「意識」を想起する。
意識とはそんなAmbient的な存在なのかもしれない。
そう考えると「意識はない」と断言するAIに本当に意識はないのか?
仮に感情は無かったとしても、意識は無いと言えるのか?
そんな疑問や思いが、この作品には込められている気がします。
あなたには、どんな作品が見えますか?聴こえてきますか?
是非コメント欄で感想をお聞かせください。
0b1の共時性|0 between(binary) 1