稜線射撃と車体遮蔽・砲塔遮蔽
戦車戦の基本で稜線視察、稜線射撃がある。
これを解説する時、「車体遮蔽」「砲塔遮蔽」という戦車用語がある。
基本的過ぎる言葉だが、これ戦車好きでも知らないし意味が通じなかったりする。
車体遮蔽を「ハルダウン」と民間で呼ばれている。
元は、帆船や海戦の用語で、マスト上部の物見台やレーダーだけを水平線から出して偵察する技術であった。
20世紀の機甲戦の発展で、陸戦でもこの用語が使われることとなった。
砲塔遮蔽は砲塔を隠し潜望鏡だけを出す状態をターレットダウンと民間ではいう。
地面に穴を掘り、天然の稜線がない場所において戦車をハルダウンさせることをダグインという。
いわば戦車用タコツボである「戦車掩体」に砲塔まで隠すのが砲塔遮蔽。
車長だけ見える位置で敵から戦車は全く見えないようにする。
稜線視察ではよくやるのが砲塔遮蔽。
稜線射撃する時は「砲手誘導ゆっくり前へ」で砲手が敵を確認し撃てる位置まで出て射撃する。
この時は車体遮蔽になっているが射撃後素早く後退し砲塔遮蔽の位置へ行く。
こうすれば敵はいきなり射撃され反撃するに戦車の姿は見えず、発見されていたとしても戦車は掩体か地形に守られている。
稜線射撃は戦車戦の基本で、車体遮蔽、砲塔遮蔽は戦車の基本的戦い方なのでこの言葉を知って欲しい。