ひまわり【伊達成実】-天下統一 恋の乱- ✎ 2 ちーかま 2024年7月28日 13:09 天下統一 恋の乱の二次小説ですヒロインの名は陽菜です背中を焼くような日差しを浴びながら、俺、伊達成実は庭弄りをしていた。「珍しいな。お前が土いじりなんて」振り向けば、陽を背に小十郎が俺を見下ろしていた。「あっ?これか?じぃに続けってなー」「伊庭野様は盆栽と生け花だろう」小十郎のツッコミを軽く受け流し、俺は手を動かし続ける。「…陽菜が置いていった花だな」「大きく咲いただろ?やっぱり育てた奴の性格が出るんだよな」 俺は立ち上がり、目の前のひまわりを見下す。「俺みたいな花だって言ってたんだ。太陽みたいで、陽に向かって真っ直ぐに咲いて」「お前…自分の事を美化していないか?」「なんだよ!せっかく人が思い出に浸ってるってのによ!」振り向くと複雑そうな顔で、小十郎が立ち尽くしていた。「泣くくらい後悔するくらいなら、引き止めれば良かったろうに」「泣いてねぇよ」陽菜を引き止めるのは簡単だった。「でも…あの時の俺じゃあ…駄目だったんだよ」俺は陽菜と一緒にひまわりの種を植えた事を思い出していた。「これは夏に咲く【ひまわり】って名前の花の種なんです」「へぇ~どんな花が咲くんだ」「黄色い花弁の大きな花が咲くんですよ。太陽に向かって真っ直ぐに堂々と咲いて、成実様みたいなんです」顔を赤らめ微笑む陽菜に胸が高鳴った。そのまま引き寄せて唇を重ねた。陽菜は一瞬体を硬くしたが、俺に身を任せるように体を預けてきた。「好きだ…」そう呟くと、陽菜は泣きそうな顔で「私もです」と答えた。ただただ幸せだった。だがある日、陽菜は京に帰ると言い出した。「じぃに何か言われたのか?」陽菜は黙って首を振ると、意を決したように言葉を紡いだ。「成実様は私と居ると過去の事を思い出しそうになっています。私はそれが良い事なのかそうでないのかは…わかりません。思い出したその時に辛い思いをされるのなら、側で支えたいって思ってます」「だったら…」「でも、記憶を取り戻す事は本当に成実様の為になるのでしょうか?私は成実様には何時も笑っていて欲しくて…苦しそうな顔は見ていられなくて…その時が来た時の覚悟が…出来ないんです」俺は何も言えなかった。 今ここで「行くな」と言っても、それはあまりにも軽い言葉にしかならない。「ごめんなさい。ひまわりの咲くところ、二人で見たかったです…」陽菜は静かに立ち上がり、俺の部屋を出ていく。 俺は立ち上がる事も引き止める事も出来なかった。「あーあ!土いじりも体力使うなー」俺は背伸びをして、縁側へと向かう。 「成実」「なんだ?」「今晩は酒でも飲むか?」「ん…」「笑っていない成実は気持ち悪いからな」「なんだよ!それ!気持ち悪いっとのはよ!」「らしくないと言うことだ」小十郎は気遣う様に笑うわけでもなく、何時もの涼しい顔をしていた。それがこいつなりの気遣いだということが痛いほどわかる。「じゃあ小十郎の奢りな」「あぁ」俺は目を凝らし、翳りゆく太陽を眺めた。(俺は陽菜の太陽にはなれなかった…でもいつか)堂々と咲くひまわりは夕日を浴びながら、夏の風に身を任せ揺られていたꕀ꙳初!初!初!成実さまSS成実さまのED全部見てないけど(;・ω・)ゲフンスチル全部集めてないけど(;・ω・)ゲフン嫌いじゃないから(笑) いいなと思ったら応援しよう! チップで応援する #ひまわり #二次小説 #天下統一恋の乱 #恋乱 #恋の乱 #伊達成実 #星村麻衣 2