未来予想図 【犬千代/前田利家】-天下統一 恋の乱- ✎

「犬千代?大切な話って何?」

幼なじみの陽菜は首をかしげながら、俺に問いかけてくる。

そんな仕草さえ可愛くて、緊張が走り俺は言葉に詰まるのだ。

(俺の気持ちをハッキリ言うだけだろ)

そう己を奮い立たせるが、いざとなると言葉が詰まる。

「だからよ…」

何時からこの幼なじみが好きなんだと問われれば、遠い昔からだと答える。

「うん…あっ…もしかして」

「なっなんだよ!」

みっともなく声がびっくり返るが、陽菜は気にする様子もなく言葉を続ける。

「まだ戦に行くのかな…」

「違う!俺は!」

俺の心に不安が広がる。

何時また俺は戦に行くだろう。

陽菜を残して。
 
その時こいつは俺の帰りを待っていてくれるのだろうか。

そんな覚悟をこいつにさせて良いのだろうか。

違う。

こいつが…陽菜が帰りを待っていてくれるなら、俺は何があったって帰って来れる。

「俺は…」

言葉を絞り出し、勇気を出して陽菜と向き合った。

と同時に陽菜の肩越しに、こっちの様子を覗う秀吉が見えた。  

秀吉は口をパクパクとさせ、俺に早く告白しろと催促を始めた。

「っ…わかってんだよ!」

「えっ?」

俺は陽菜の肩を掴んで叫んだ。

「好きだ!」

「うん、私も」

様子を見ていた秀吉がさらに何か言っている。

(言葉が足りねぇことくらいわかってんだよ)

「そうじゃなくて…」

「えっ?」

俺の否定的な言葉に、陽菜が顔を曇らせる。

(そんな顔させたいんじゃねぇ…)

「陽菜、俺は…俺と…」

「うっうん…」

俺は陽菜に向かって大声で叫んだ。

「俺と夫婦になれ!」

陽菜はきょとんとした顔で、俺を仰ぎ見ている。

「くっそ!なんで命令口調になっちまうんだよ!」

驚いたのか、陽菜は俯いてしまった。

「犬千代…」

「おっ…おぅ…」

「ちょっとだけかがんで」

「おぅ…」

叩かれるのを覚悟しながら、俺は腰を落とした。

次の瞬間、陽菜が俺の着物を掴み

チュッ

と小さな音とともに、頬に柔らかいものが触れた。

「我儘言って困らせるかもしれないけど、よろしくお願いします」

「んなもん…」

俺は陽菜の小さな体を抱き上げた。

「お前の小さい我儘くらい、何時だって叶えてやる。だから俺から離れんなよ!」










𖧷。.⁺︶︶︶

誕生日おめでと(*ˊᵕˋ*)੭犬千代

私、この曲の

『私きっと これからも我儘ばかりで困らせるけど』

ってとこがめちゃくちゃ納得行かなくて

「(´・ω`・)エッ?悔改めよ」って思っちゃう(笑)

けど、ふと思い出したこの曲が(私の知る限り)イメージかなぁと思いました

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